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2024.02.22

サムスンの指輪型デバイスは「指で支払い」が可能に? 関係者が情報をリーク

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サムスンは、1月17日のGalaxy S24の発表イベントで、スマートウォッチに続く指輪型のウェアラブル製品であるGalaxy Ring(ギャラクシー・リング)を開発中であることを明らかにしたが、その機能の詳細については沈黙を守っている。しかし、新たなリーク情報でこのデバイスの詳細が報じられた。

韓国メディアのThe Elecの報道(ニュースサイトのAndroid Authorityが2月20日に引用した)によると、Galaxy Ringはまだプロトタイプの段階だが、今年の第2四半期(早ければ4月)には大量生産が始まるという。サムスンは、このデバイスをGalaxy Z Fold 6とFlip 6と同時に、同社の夏の新製品発表イベントであるGalaxy Unpackedで初公開すると見られている。

昨年夏のGalaxy Unpackedは7月26日に開催されたが、その前の2回のイベントは8月上旬に開催されたので、サムスンは7月末から8月上旬にかけてGalaxy Ringを発表すると予想できる。

The Elecの記事によれば、Galaxy Ringにはユーザーの心拍数などをモニターするための血流測定機能が搭載されるという。また、このウェアラブルには心電図関連の「機能」が搭載され、不整脈などの心臓に関連する問題を検出することができる。

筆者は、The Elecの取材に応じた関係筋が「機能」と呼ぶものが、Oura Ringで使用されているのと類似した光電容積脈波(PPG)センサーによるものではないかと考えている。Oura Ringは、このセンサーが医療用の心電図計との比較で99.9%の信頼性を持つと述べている。


また、さらに興味深いのは、Galaxy Ringが搭載するとされる追加の機能だ。この記事によると、サムスンの新たなウェアラブルデバイスは「他のデバイス」を制御することが可能で、ワイヤレス決済にも使用できるという。これこそが、サムスンが小型ウェアラブル分野への参入を望む理由だ。同社は既存のソフトウェアのインフラを持つため、ライバルに対して優位性がある。

サムスンはすでに、サムスン・ペイと呼ばれる独自のモバイル決済プラットフォームを持っている。また、独自のスマートホーム・プラットフォームと並んで、SmartThingsと呼ばれるコネクテッドデバイスのプラットフォームを構築している。画面のない指輪型のデバイスで、テレビをどのように操作するのかという疑問も浮かぶが、サムスンはそのような機能をサポートする技術的なバックエンドは既に構築している。

大きな疑問は、Galaxy Ringの価格と、同社の独自の人工知能(AI)であるGalaxy AIがこの指輪型デバイスに導入されるとすれば、どのような形になるかということだ。サムスンは自社のデバイスに多くの機能を詰め込みすぎる傾向があり、Galaxy Ringが同じ道を歩むことも考えられる。同社のウェアラブルに関する新たな情報が表面化するにつれ、今後数カ月の間にもっと多くのことが明らかになるはずだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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