全国にはエレベーターのない4階建てから5階建ての公営住宅が多くあり、国や自治体は住民の高齢化にともないエレベーターの設置を行ってきたが、巨額な費用が必要となるため、まだ多くの住宅が取り残されている。そこで相模原市は、費用がエレベーター設置の10分の1程度で済む車椅子型ロボットの導入を考えた。
実証実験に使用するのは、相模原市に本社を置くアクセスエンジニアリングが開発する車椅子型ロボット「movBot 」(ムーボット)シリーズの階段の昇降に特化した「ACE-Stair」(エースステアー)というタイプ。上り下りする際には座面が水平に保たれる。全方向車輪を備えているので、狭い踊り場でも回転が可能だ。利用者はカードリーダにカードをかざすとロボットが迎えに来る。乗って目的の階のボタンを押すと、そこへ移動する。降りると、ロボットは自動的に基地に戻る。
ACE-Stairはまた、階段や坂道が多い街での移動サービスや荷物の自動配送サービスといったの展開も想定されている。
実証実験は、2月29日、相模原市営東団地4号棟にて、相模原市、さがみはら産業創造センター、アクセスエンジニアリングの共同で実施される。
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