彼、彼女たちは、大学生活の大半を様々な制約の中で過ごしてきた。入学式をはじめ数々の行事が中止や延期に見舞われ、授業はオンラインに。部活動やサークル活動、アルバイトなども大きな影響を受けた。
対面授業が再開されてからも長く、飛沫防止用パーテーション越しのキャンパスライフを余儀なくされた。
関西大学と関西大学教育後援会は、そんな約7000名の今年度の大学・大学院卒業生に向け、学内で使用していた飛沫防止アクリル板パーテーションを再利用したフォトスタンドを製作し、卒業記念品としてプレゼントするという。
贈呈に協力した関西大学教育後援会会長の山本雅英氏は、「フォトスタンド素材にコロナ禍を象徴するアクリル板パーテーションを使用することで、そんな時代もあったなと思い出してもらえるのではないか。密を避けながらも仲間と築いてきた絆を目に見える形で残すのに最適な記念品だと感じている」とコメントしている。
SDGsを推進してきた想いも込めて
また、この取り組みは卒業記念品としての側面だけでなく、資源の再利用によって廃棄物を削減することにつながり、卒業生にSDGsについて関心を持ち続けてもらいたいという願いが込められている。2018年に「KANDAI for SDGs推進プロジェクト」を学長のもとに設置し、学生、教職員に産官学連携パートナーも加わって、全学を挙げSDGsに取り組んできた、関西大学らしい卒業プレゼントと言えるだろう。
前田裕学長は「入学式で記念撮影ができなかった代わりに、大学生活最後の日である卒業式では仲間や家族、お世話になった方々と一緒に笑顔で記念写真を撮ってもらいたい。多くの制約が強いられる大学生活だったと思うが、『コロナ禍だからこそ得るものもあった』と、写真を見て自身の成長とともに学生生活を振り返ってもらえたら」と卒業生への特別な想いを語っている。
貴重な大学生活をコロナ禍という前例のない環境下で過ごした卒業生たちの前途に、心からのエールを送りたい!
>> 関西大学 プレスリリース