キャリア開発会社のINTOOが業界調査会社のWorkplace Intelligenceと実施した調査結果によると、米国で最も急成長している被雇用者層であるZ世代(1990年代半ば〜2010年代半ば生まれ以降の世代)の47%が、上司よりもChatGPTからのキャリアアドバイスの方が優れていると答えている。
また、Glassdoor(グラスドア)による国勢調査データの分析によれば、2024年はZ世代がベビーブーマー世代(主に1946年〜1964年生まれの世代)の労働者数を追い抜く最初の年になると予想されている。彼らが職場環境に与える影響が大きくなっていることを考えれば、雇用主は彼らのニーズに対応することが重要だ。Z世代は、人とのつながりや個性の発揮に喜びを感じる。その結果から、彼らはメンタリングやトレーニング、キャリア開発の機会を切望している。
ここで2つの重要な疑問が浮かび上がる。1つめは、なぜZ世代はAIにキャリアのアドバイスを求めるのか。そして2つめは、こうした期待の新人たちが成功するのに必要なリソースを確保するためには何ができるのか、ということだ。この記事では、活気ある職場を作るために、経営層、管理職、従業員ができることを考えていこう。
経営層には何ができるか?
企業ができることの1つは、管理職がチームに対して、より多く、より良いキャリアアドバイスを提供できるようにすることだ。調査によれば、自分が所属する組織の管理職が、チームへのキャリアアドバイスを提供する方法に関するトレーニングを受けていると回答した人事リーダーは51%しかいなかった。トレーニングを受けることで、管理職は従業員をサポートし、触発するスキルを身につけることができる。少しの量でも大きな効果がある。INTOOのレポートにあるように、上司からのサポートを「ある程度」でも感じている従業員は、上司からのサポートをほとんど受けていないと感じる従業員に比べ、キャリアアップを果たしたと回答する割合が約7倍も高かった。学習と能力開発はまた別の機会領域だ。価値あるキャリア開発活動の例としては、キャリアコーチング、メンターシップ、オンライン学習コース、内部の異動プログラムなどがある。