この映画は、19日のプレジデントデーの祝日にかけての6日間で、4620万ドルを稼ぐ見込みだとハリウッド・レポーターとデッドラインは報じており、従来の予想の3500万ドルを大きく上回っている。
ボブ・マーリーを映画の6日間の興収は、同期間に3430万ドルを記録したエルトン・ジョンの2019年の『ロケットマン』や2022年の『エルビス』(4470万ドル)、アレサ・フランクリンを描いた2021年の『リスペクト』(880万ドル)、レイ・チャールズを描いた2004年の『レイ』(2460万ドル)を上回る見通しだ。
一方、ボブ・マーリーの映画を上回る興収を記録した音楽伝記映画としては、6日間で6560万ドルを稼いだクイーンの2018年の映画『ボヘミアン・ラプソディ』や、ラップグループであるN.W.A.を描いた2015年の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』(8020万ドル)の2作品が挙げられる。
『ボブ・マーリー:ONE LOVE』の評価は、今のところ賛否両論と言える。レビューサイトRotten Tomatoesでは観客の平均評価が94%だった一方、批評家の評価は43%という低評価だ。また、IMDbでは10点満点中6.5点という平凡な数字となっている。
ニューヨーク・タイムズ紙のある批評家は、この映画の問題は脚本にあり、主人公のボブ・マーリーに対する洞察が欠けていると述べている。英紙ガーディアンのある批評家も、脚本のまずさを指摘し、幼少期のトラウマをサブリミナル的に切り取ったようなフラッシュバックや、若い頃のマーリーを描いたシーンが、時間の流れを乱し、あまりに定型的だと評している。
パラマウントは、ボブ・マーリーの映画の成功により、数カ月におよぶハリウッドの脚本家と俳優のストライキの影響で打撃を受けた2023年の興行成績を覆そうとしている。2023年の米国内の映画興収は、アナリストが期待していた90億ドルには届かなかったが、その流れに逆らうことができた映画もあった。
グレタ・ガーウィグ監督の『バービー』は、昨年7月の公開以来、米国内で6億3620万ドルを記録し、『オッペンハイマー』も同期間で3億2890万ドルを記録している。一方、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、Box Office Mojoによると、4月の公開以来およそ5億7490万ドルを売り上げている。
(forbes.com 原文)