YourMove AIの共同創業者のドミトリー・ミラキャンは、独身時代の自分が必要としていたようなアプリを作ろうと思ったという。「私がやろうとしているのは、この分野で不利だと思われる人たち、特に内向的な人たちを支援することなのです」と彼はフォーブスに語った。
Bumbleのアドバイザーを務めるクンストによると、このようなAIスタートアップの急増は、この分野の大手にとっても恩恵となるという。米国のMatch Groupは、この記事へのコメントを拒否したが、同社は1月の株主総会で、AIのイノベーションに最大3000万ドル(約45億円)を投資し、プロフィールや写真のキュレーション、マッチングの改善を目的とするツールを展開すると述べていた。
AIが選んだ「運命の人」
サーシャは、カリーナと真剣に付き合い始めると、ボットを使うのをやめた。しかし、ある日ボットがカリーナにプロポーズをするよう勧めてきたという。「カリーナに結婚を申し込んで、あなたたちの関係がバランスが取れていて、強いものであることを強調してください」と、フォーブスが確認したボットのメッセージは述べていた。「いっしょにいる時間を大切にすることや、お互いの気持ちに気を配ることを約束してください。そして、結婚を通じて2人の関係をより強固なものにしたいという気持ちを伝えましょう。結婚式で踊っている彼女の幸せそうな姿を想像してみましょう」
2人が初めて対面で出会ってから1年が経った2024年1月にサーシャは、香港でカリーナにプロポーズした。彼らは今年の8月に結婚する予定という。
「運命の人」を見つけたのはサーシャだったのか、それともボットだったのかとカリーナに尋ねると、彼女は笑いながらこう答えた。「私は、ボットがサーシャのために私を見つけてくれたんだと思っています」
しかし、2人は結婚の誓いはAIに任せるのではなく、自分たちで書こうと思っている。
(forbes.com 原文)