今年も現地2月8日(日本時間2月9日)にトレード期限が終了し、数々の選手が移籍しました。今年は去年のようにスーパースターの移籍は少なかったものの、優勝を狙うチームが優勝確率を上げるために優秀なロールプレイヤーを獲得する動きが多かった印象です。
特にニューヨーク・ニックスはオフェンスで火力アップに繋がる補強をしたり、昨シーズンMVPのジョエル・エンビード率いる76ersや日本でもファンの多いルカ・ドンチッチ率いるダラスマーベリックスも堅実な補強を行ったりしました。
そんな中でも特に注目したいのが、渡邊雄太です。
渡邊はトレード期限後にメンフィス・グリズリーズへトレードされました。元々トレードの大きな噂はありませんでしたが、サンズ、グリズリーズ、ネッツの3チーム間が絡むトレードで、古巣であるグリズリーズへ移籍しました。今回はこの移籍が渡邊にどのような影響をもたらすのか、お伝えしようと思います。
予想外に苦しんだフェニックス・サンズ時代
まずサンズが渡邊をトレードで放出した背景からお伝えします。今シーズンからスーパースターのケビン・デュラント、デビン・ブッカー、ブラッドリー・ビールのBIG3率いるサンズへ移籍した渡邊の当初の期待値はかなり高かったように思います。昨シーズン所属のネッツではデュラントらと共にプレーし、一時はスリーポイント成功率がリーグ1位にもなった渡邊なので、昨シーズン以上の活躍を期待していた方も多いのではないかと思います。
しかしサンズは開幕後から怪我人の続出で、BIG3がそろわず不安定なロスター状況が続いていました。そんな中、渡邊は開幕後から出場機会を得ていましたが、本来の役割であるディフェンスとスリーポイント以外にも得点することを求められ、期待されていた役割以上のミッションを背負っていたように感じます。
その中でスリーポイントの確率も不調になり、怪我人が戻ってくるに伴い出場機会が大きく減っていきました。その中でサンズは渡邊以上に3&Dとして貢献できる選手を探し、ネッツからロイス・オニールを獲得しました。その結果、渡邊が放出されてしまいました。