アート

2024.02.20 14:00

マイアミのアートシーンで活躍、女性画商が志す地域と芸術の共栄

「Gavlak Gallery」オーナーのサラ・ガヴラク(C)instagram @missgavlak

「Gavlak Gallery」オーナーのサラ・ガヴラク(C)instagram @missgavlak

各地から富豪や大富豪たちが移住してくる米フロリダ州のパームビーチは、アートシーンにおいてもその知名度を高めている。この地に確固たるアートコミュニティを築き上げようという気運はいま、かつてない高まりを見せている。

画商のサラ・ガヴラクは、そうした動きをリードするひとりだ。2005年にパームビーチ初の現代アートギャラリー、「Gavlak Gallery(ガヴラク・ギャラリー)」をオープン。2018年には非営利団体「New Wave(ニューウェーブ)」を創設した。

2023年12月初め、関連業界が国内最大規模のアートフェア「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチに向けて全体が盛り上がりを見せるなか、ニューウェーブはそれとは「まったく異なる」イベント、「New Wave Art Wknd(NWAW)」を開催した。アート・バーゼルと時期を合わせることによって、この一大イベントが地元に呼び込む「華々しさとお祭り騒ぎ」を、3日間をかけて行う自らの活動に役立てている。

諮問委員会のメンバーに著名なキュレーターやコレクター、慈善家、アーティストたちが名前を連ねるニューウェーブが目標として掲げるのは、いまだ十分な活動の機会を得ていない地元、国内外のアーティストを支援するプログラムなどを通じて、ダイバーシティとインクルージョンに関する「批判的対話」を促進することだ。

さらに、それによりパームビーチとその他のコミュニティのつながりを深め、インスピレーションを得てもらうことを目指している。ガヴラクはまた、バックグラウンドの異なる人々を集めたパネルディスカッションやギャラリーウォーク、展示会ツアーなどにより、対話と表現、意見交換の場も提供していきたいと語っている。

地元を広く巻き込む活動を展開

5年目を迎えたNWAWのテーマは、「表現の自由」だった。ガヴラクはこのテーマを選んだ理由について、「アーティストやキュレーター、作家、美術館の館長たちにとどまらず、あらゆる人にとっての最も差し迫った課題の1つになっていると考えているため」だと説明している。
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編集=木内涼子

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