ユーザーは、ChatGPTに会話を記憶させるかどうかを選択できるようになり、チャットボットに特定の事柄を記憶させて、よりパーソナライズされた応答を作成できるようになるとOpenAIは述べている。
ユーザーは、ChatGPTがどのような情報を保存するかをコントロール可能だが、Memory内の記憶は ユーザーとのやりとりによって進化するため、チャットボットはユーザーの好みに基づいてどの情報を保存するかを決定するようになるという。
OpenAIは、その具体的な事例として、あるユーザーが「私の子どものためのバースデーカードを作ってほしい」と頼んだ場合に、ChatGPTが以前の会話からその子どもがクラゲが好きであることを記憶していて「パーティー用の帽子をかぶったクラゲのカード」を作るといったケースを挙げている。
この機能は、ChatGPT Enterprise やChatGPT Teamなどの有料プランにも適用され、チャットボットが特定のタスクに応答しながらユーザーの「口調や声、フォーマットの好みを記憶」することを可能にする。ChatGPT Plusのユーザー向けに提供中のBooks GPTでは、好みのジャンルやお気に入りのタイトルに基づいて、ユーザーの好みに合う書籍をレコメンドすることが可能になる。
さらに、ビジネスにチャットボットを活用するユーザーは、データをChatGPTにアップロードして、そのデータに基づくチャートを作成したり、要点をまとめることが可能になる。プログラミングにChatGPTを使用するユーザーは、プログラミング言語やフレームワークをチャットボットに記憶させて、その後のタスクに活用できる。
OpenAIの製品責任者のジョアン・ジャンはブルームバーグに対し、この機能はユーザーに関する情報を保存することができるが、パスワードやパスポート番号、ユーザーの健康状態の詳細といった機密性の高い個人情報は保存しないように設計されていると述べている。
Memory機能は、今週中に一部の無料および有料のユーザー向けのテストが開始された後、より多くのユーザーが利用可能になるとOpenAIは述べている。
ChatGPTのMemory機能は、昨年からの新たなサービスの成功を受けてOpenAIが追加した最新の機能だ。同社は先月、ユーザーがオリジナルのGPTを公開できるマーケットプレイスのGPTストアを立ち上げた。さらに、昨年8月にリリースした企業向けの強固なセキュリティを持つチャットボットのChatGPT Enterpriseに続いて、先月はその小型版的位置づけのChatGPT Teamを立ち上げた。
(forbes.com 原文)