『パルワールド』プレイヤー数が急降下 2週間で3分の1に

安井克至
『パルワールド』がポケモンの長期的なライバルになるとはまったく思えないが、大きなポテンシャルはある。プレイヤー数が急減したことで「このゲームが駄作で、やることがすぐになくなってしまうことを皆が悟ったのだ」という意見も散見されるが、私はそうした見方が正しいか疑問だ。

むしろ、たとえ3分の2のプレイヤーが去ったとしても、残りの75万人が同作にまだ何らかの魅力を感じていることは明らかだ。今後の主な課題は、スケーラビリティとなる。これほど小規模で経験の浅い開発チームが、ここまで瞬く間に成功を収めたゲームに対応するのは非常に難しい。膨大な収益を上げたことはすばらしいが、これからゲームをどのように管理し、成長させるかを考えなければならない。

ポケットペアはすでに、新しいギアやパルの追加だけでなく、PvPの実装を進める計画を発表している。同社は開発段階でPvPの実装に苦戦し、最終的には未実装での初期アクセス開始を決めた。現在のゲームを管理しながら、同時に比較的早期にPvPを導入するのは至難の業となるだろう。

マイクロソフトは同作の最適化に向けてサポート体制を強化すると表明しているが、より根幹的な部分として、ポケットペアは開発チームの人員を早急に増やそうとしている。少人数でここまでのことを達成できたのであれば、より大きなチームではより多くを成し遂げられるだろう。今や、そのための資金はそろっている。

このことから、私は『パルワールド』については、プレイヤー数の激減はあるものの、しばらくは今の位置を維持できると思う。『ポケモン』は今後、今回多くの人々が『パルワールド』に熱中し、『ポケモン』の欠点を批判した理由を認識し、次回作ではその教訓を生かす必要に迫られるかもしれない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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