「雇われの経営幹部」としてビリオネアになった米国の富豪たち

グーグル元CEOのエリック・シュミット(Photo by Edwin Koo/Getty Images for TIME)

ビリオネアと聞いて人々がまず思い浮かべるのは、メタのCEOのマーク・ザッカーバーグやアマゾンの会長のジェフ・ベゾスのようなハイテク大手の創業者たちだろう。一方で、チョコレートのM&Mで知られる食品メーカーのマースの創業者の孫娘のジャクリーン・マーズや、ハイアットグループの創業者を父に持つ同ホテルチェーンのトーマス・プリツカー会長のような、遺産相続によって富豪になった人物を思い浮かべる人もいる。

フォーブスが世界の富豪リストに掲載した約760人の米国のビリオネアのうちの、約69%が企業の創業者で、27%強が遺産相続によって巨万の富を保有している。米国の富豪の約97%は、この2つのグループに属している。

それに続く第3のカテゴリーに含まれるのが、創業者でも相続人でもない人々だ。彼らは、雇われの億万長者(hired-hand billionaires)や、企業社会のはしごを上り詰めた億万長者(corporate-ladder billionaires)と呼ばれている。フォーブスは、このカテゴリーに属するビリオネアが、わずか26人しかいないことを確認した。これらの超富裕層のエグゼクティブの勤務先や元勤務先は、わずか20社で、そのほぼすべてがハイテク企業や投資会社だった。

このカテゴリーで広く知られている人物としては、アップルのティム・クックCEOやJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEO、そして大学を卒業したばかりの1992年にブラックストーンに採用され、2018年に同社の社長兼COOに就任したジョナサン・グレイが挙げられる。
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編集=上田裕資

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