ボーイングに対しては批判の声が高まっている。
NTSBが6日に公表した事故調査の暫定報告書によると、事故機にはドアプラグを機体に固定するボルト4本がもともと取り付けられていなかった。
ホメンディは、同様の問題が再発する可能性はあるとCNNに語り、「こうしたことを二度と起こさないため」にNTSBは存在すると強調。ボルトを欠いた状態の機体がアラスカ航空に納入される事態は「あってはならなかった」とした。
また、ボーイングには「品質保証」と「品質管理」の問題があると示唆し、同様の事故の再発を防ぐため「現在調査を行っている」と説明。航空機製造業界の機体安全性確保の「プロセスには問題がある」とし、安全な航空機を提供できない以上「現在のシステムは機能していない」と付け加えた。
その上でホメンディは、「ボーイングの品質管理システム、安全文化、全社的な安全管理システムを把握し、どこに欠陥があるかを突き止めて再発を確実に防ぎたい」と語った。
ホメンディによればNTSBは、連邦航空局(FAA)によるボーイングの監督状況についても調査している。
FAAのマイケル・ウィテカー長官は6日の下院公聴会で、ボーイングの製造と生産の監視を強化すると述べた。今後「製造工程のあらゆる段階」でFAAの検査官がボーイング従業員に関与するという。
NTSBの調査では、吹き飛んだドアプラグに固定用のボルトが取り付けられていなかったことを示唆する痕跡が見つかった。ボーイングの工場で損傷したリベット5本を交換修理した際にボルトを抜いてドアプラグを取り外しており、修理後に再固定し忘れたまま出荷してしまったとみられる。つまり、事故機は3カ月前からボルトが欠如した状態で飛行していたことになる。
米紙シアトル・タイムズは先月、匿名の情報源を引用し、ボーイングがボルト4本を取り付け忘れた状態で機体をアラスカ航空に引き渡したと報じていたが、調査結果はこれを裏づけているようだ。
ボーイングのデビッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は、「起きたことについて説明する責任」が同社にはあるとし、「今後空へ飛び立つすべての飛行機が安全であることを保証する」と話している。
(forbes.com 原文)