ロシアがウクライナで拡大して23カ月あまり経つ戦争の地上戦でも、同じようなことが起こっている。最も運に恵まれ、最も技量のある兵士が、偏って多くの撃破数を誇っているのだ。
100万人規模のウクライナ軍の中でも、空中強襲軍(空挺軍)第79独立空中強襲旅団のミサイル兵、コールサイン「ハハウズ」ほど、運に恵まれ、技量の優れた兵士はほかに少ないだろう。米国製のFGM-148ジャベリン対戦車ミサイルシステムを2人組で運用するハハウズは、これまでにロシア軍の戦車や装甲兵員輸送車、工兵車両を40両以上撃破し、さらに20両以上を損傷させたと伝えられる。
これらの損害はすべて、彼がウクライナ東部ドネツク州ブフレダル方面の1つの戦域で与えたものである。「自分に与えられた仕事を効果的にやっています」エストニア出身の軍事アナリスト、WarTranslated(@wartranslated)が引用・翻訳している公式インタビューで、ハハウズはそう自信を示している。
彼は第79旅団に数チームあるジャベリンチームの一員だ。ウクライナ軍の地上軍(陸軍)と空中強襲軍には旅団が合計で100個ほどある。
これらの旅団にはジャベリンが大量に配備されている。重量22.3kgのジャベリンは、装甲を貫通するタンデム弾頭と赤外線画像シーカーを備え、最長約3.2km先の車両を攻撃できる。1基8万ドル(約1200万円)ほどするジャベリンは、米国からだけでも1万基がウクライナに供与された。もちろんこれは、米議会のロシア寄りの共和党議員が昨年後半、ウクライナへの支援を断つ前のことだ。
ロシアがウクライナとの戦いでこれまでに被った1万4000両を超える車両の損害のうち、数千はジャベリンによるものである。そして、ジャベリンによる撃破数の数%はハハウズのチームの戦果だとしてもおかしくない。
ハハウズがジャベリンの砲手になったのは2022年の夏だった。「準備を命じられ、目標を見て、発射しました」と彼は振り返っている。「すると命中したんです。そうして、血の味を覚えました」
Javelin operator "Gagauz", commander of the ATGM team of the 79th Brigade, destroyed over 40 enemy vehicles. He says he will continue working until he can no more. "Once Russians get pushback, they forget their combat tactics".https://t.co/WWHyhIRzhb pic.twitter.com/hvIKlD1Prc
— WarTranslated (Dmitri) (@wartranslated) January 28, 2024