『エルデンリング』の基本プレイ無料モバイル版、中国テンセントが開発中か

Sergei Elagin / Shutterstock.com

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フロム・ソフトウェアの人気ゲーム『エルデンリング』は、「現代ゲームの模範」と広くみなされているタイトルだ。広大なオープンワールドを持つ壮大なアドベンチャーゲームで、すばらしい景観と難しい戦闘が魅力となっている。売り切り型のソフトで、今後発売される拡張パックを除き、追加購入が必要なコンテンツはない。
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だが、中国ゲーム大手の騰訊控股(テンセント・ホールディングス)は、同作を別のタイプのゲームに進化させるつもりのようだ。ロイター通信の報道によると、同社は『エルデンリング』をベースにしたモバイルゲームの開発を進めているという。同社は2022年に同作のライセンスを取得しており、こうしたゲームの開発が可能だ。

しかし、伝えられているゲーム内容は不安をあおるものだ。モバイル版は、本家『エルデンリング』とは正反対のゲームになるとみられている。ロイター通信は、テンセントがモバイル版『エルデンリング』を「競合する中国企業miHoYo(ミホヨ)が開発したヒットゲーム『原神』のような基本プレイ無料・アプリ内課金型ゲームにしたいと考えている」と伝えた。

もちろん、これは『エルデンリング』ファンの多くにとって狂気の沙汰だ。モバイル版の開発は正式発表されていないが、その可能性が浮上しただけでも、ある程度の反発を生むだろう。しかし、一般的な傾向として、アジア市場は欧米よりもモバイルゲームやアプリ内課金に寛容だ。こうしたモバイルゲームがヒットする可能性は、低いとはいえゼロではない。
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今回の報道は、『PUBG MOBILE』以外のモバイルゲームで成功を収められずにいるテンセントが、駄目で元々の賭けに出たようにも思える。もう1つの問題は、ライセンスを使用したゲームは利益率が低くなることだ。そのため、テンセントはモバイル版『エルデンリング』で、『原神』のようなマネタイズシステムを採用しようとしているのだ。ガチャで星5のマレニアを引くのが待ちきれないぜ!

こうしたゲームのアイデアは、大抵の場合は一笑に付されるだけだが、米国ではなくとも、一部の地域で実現して発売される可能性がまったくないわけではない。今のところ、根拠となるものはロイターの報道しかなく、実際のゲームとして実現するかどうかは不明だ。テンセントはSQUARE ENIXの『Nier(ニーア)』のモバイルゲームも開発していたが、収益化の目途が立たずこのプロジェクトはお蔵入りした。『Nier』で苦労したのなら、『エルデンリング』はおそらくもっと大変だろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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