リーダーシップ

2024.02.10 13:30

独占!『EQ2.0』著者からの提言。リーダーシップとは「説得の芸術」である

また、ビジネスの世界ではものごとが素早く移り変わり、次に何が起こるのかという不確実性への対応が重要だ。人間は確実性を渇望する。潜在意識は、未来を予測するために200万以上のデータを監視、保存し、脳は確信を証明するために働いている。不確実性は人々の精神的なエネルギーを消費し、仕事を非効率的にする。偉大なリーダーは、感情的知性を使い、信念を示し、皆のために確実性と安定の環境をつくり出す。この信念とは、将来へのビジョンであり、それこそが大きな変化に対処する際に、人々を本当にやる気にさせ、安全と安心感を与えるものだ。
 
EQが高い組織は、結果も優れている。彼らは人々に敬意を払い、対立を避けずに正面から向き合い、建設的に対処している。
 
テクノロジーが大きく進化しているが、仕事をしているのは人間であり、人間とうまく付き合うことができる人がいるチームこそが、真の差を生むことができるのだ。


トラヴィス・ブラッドベリー◎臨床心理学・組織心理学博士。EQの世界的権威であり、WSJやワシントン・ポストなどの著名紙に頻繁に寄稿するほか、インテル、コカ・コーラ、マイクロソフトなどの企業や公的機関でも定期的に講演を行っている。

インタビュー、構成=岩坪文子 イラストレーション=山崎正夫

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年3月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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