2月3日、ロシア軍はこれらの装備を少なくとも54失った。ほかに16を損傷している。ロシアにとってこの戦争で最悪の日の1つになった。
公開情報を基にロシア軍とウクライナ軍双方の兵器の損害を毎日集計し、リスト化して公表しているアナリストのアンドルー・パーペチュアは2月4日「1日に確認した損害数としてはこれまでで最多だった」と述べている。
Here are the losses for yesterday. I completed compiling them. Its the most I've ever found in a day. 103https://t.co/lZLivxUud6 pic.twitter.com/8Lwi7evznq
— Andrew Perpetua (@AndrewPerpetua) February 4, 2024
ロシア側はと言えば、戦車16両、歩兵戦闘車・装甲兵員輸送車を29両も失っている。ウクライナ側の損害は主にトラックや民間車両が占めており、これらは軍が補給用に使用していたものとみられる。戦闘車両の損失は戦車2両(T-64の撃破と遺棄が各1両)、装甲兵員輸送車1両(遺棄)となっている。
パーペチュアが4日に数え上げた損害は必ずしも2月3日に出たものとは限らないが、彼は毎日集計しているので、実際の損害発生日の代用として役立つ。
すぐに思い浮かぶ疑問は、これほどの損失率はロシアにとって耐えうるものなのかというものだ。答えもすぐに出る。ノーだ。新しい装甲兵員輸送車の生産は依然として遅れているため、ロシア兵は主に、長期保管中の倉庫から引っ張り出された冷戦時代の古い車両に乗っている。
これらの予備には限りがある。X(旧ツイッター)で「high_marsed」(@HighMarsed)と名乗るアナリストは昨年12月、衛星画像の分析から、ロシアは戦争拡大前に4811両あったBMP歩兵戦闘車のうち、1081両を再就役させたと報告している。しかし、残り3730両のうち少なくとも765両は「修復不可能なほど壊れているのが明らか」とのことだ。
オランダのOSINT(オープンソース・インテリジェンス)分析サイト、オリックス(Oryx)によれば、ロシア軍は2022〜23年にBMPを月に約80両失っていた。この損失率が2024年も続き、BMPの新規生産ペースが月30〜40両にとどまっているとすれば、ロシアは2年後かそこら、つまり2026年初めには歩兵戦闘車が枯渇する。