ビジネス

2024.02.14 07:15

キリンの免疫ケア素材「プラズマ乳酸菌」が絶好調の理由

宇藤 智子

看板商品をリニューアル 「習慣」促進で更なる成長見込む

キリンビバレッジは今年、売上収益合計で前年比+5%以上、ヘルスサイエンス領域売上収益では+20%以上を目指している。

中でも、プラズマ乳酸菌入り飲料の販売数量目標を前年比138%と掲げており、3月19日から主力ブランドである「キリン おいしい免疫ケア」シリーズをリニューアル発売する。

健康の土台づくりにつながる機能の商品は習慣的に飲用されやすい*6一方で、「キリン おいしい免疫ケア」ユーザーの9割がまだライト層である*7ことから、更なる習慣飲用が見込まれ、成長機会があると考えているという。

*6 インテージSCI、220ml以下乳性・乳酸菌・ヨーグルトドリンク 2022年年間(各機能は、機能性商品・一般商品をキリン定義で分類)
*7 インテージSCI、2023年3月27日から3か月の販売(月8本未満の飲用者をライト層と定義)

視認性と機能への信頼性を強化したパッケージ変更のほか、「キリン おいしい免疫ケア カロリーオフ」ではより毎日飲み続けられる健康的なおいしさに味のバランスを改善。そして、EC限定で、100mlペットボトルのラベルレス商品を6本パックで新たに発売し、「免疫ケア習慣」を促進していく。

「キリン おいしい免疫ケア」シリーズ
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「ラベルなしペットボトル」のブランド力

花王からヘルシア事業を譲受。「ヘルスサイエンス領域」の強化・拡大を加速

また、キリンビバレッジは、花王から事業譲受した茶カテキン飲料「ヘルシア」の製造販売を、8月から開始する予定だ。

花王とキリンは、昨年「内臓脂肪×免疫」のダブルケア商品として、「ヘルシア緑茶プラス 免疫ケア」とサプリメント「キリン iMUSE(イミューズ)免疫ケア・ヘルシア内臓脂肪ダウン」を共同開発した実績もある。この事業譲受は、同社がグループビジョンのもとで進める「ヘルスサイエンスを強みとしたポートフォリオへの変革」の加速に貢献するとの考えにより決定された。

キリンホールディングスは「ヘルスサイエンス領域」において、キリンビバレッジをはじめ、協和発酵バイオや小岩井乳業、ファンケルといったグループシナジーを創出しながら、食領域、医領域よりも高い利益成長率を目指していくとしている。2022年に立ち上げられたヘルスサイエンス事業本部では、2022年に1036億円だった売上収益を、2024年に2000億円として黒字化し、将来的にはグループ売上収益の2割程度の5000億円規模にして事業利益率15%とする目標を掲げている。

キリンはプラズマ乳酸菌を中核に、ヘルスサイエンス領域を第三の経営の柱に育成できるか──。

新型コロナやインフルエンザなど感染症の流行や花粉シーズンの到来、年度の変わり目で、免疫ケアや体調管理が気になる季節。おいしく手軽に健康をサポートしてくれる商品とビジネスの行方に注目したい。

>> キリンホールディングス プレスリリース

写真=キリンホールディングス 文=宇藤智子

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