欧州

2024.02.03

ウクライナの無人艇群がロシア軍艦に猛襲、機銃掃射かわし撃沈

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ロシア海軍のミサイルコルベット「イワノベツ」の乗組員たちは1日未明、複数の水上ドローン(無人艇)が自艦に向かってくるのを視認した。機関銃や艦砲を射撃したが、命中しなかった。

爆薬を積み、衛星に誘導された水上ドローン数隻はイワノベツに突っ込み、満載排水量約490tのこのタランタル級コルベットを爆発させる。イワノベツは、クリミアの西岸ほど近くで沈没した。

1980年代に建造されたこの艦に乗っていたロシアの海軍軍人50人かそこらは、全員死亡した可能性がある。いずれにせよ、ロシア黒海艦隊は艦艇をまた1隻失った。

ウクライナは最近、ロシア国内の石油インフラを長距離のドローン(無人機)でたびたび攻撃しているほか、2週間にはロシア空軍の貴重なA-50早期警戒管制機もミサイルで撃墜している。

「(ウクライナ軍は)クレムリンを出し抜いている。ロシアはエネルギーインフラも、クリミアに駐機する航空機も、船舶も守れていないようだ」と米国の駐欧州陸軍司令官を務めたベン・ホッジス退役中将は舌を巻く

イワノベツを撃沈されたロシア海軍は、ウクライナ海軍との戦いでまた一つ敗北を重ねた。相手のウクライナ海軍は、ロシアが2022年2月にウクライナに対する戦争を拡大する前の時点で、すでに大型艦を1隻しか保有していなかった。

ウクライナ海軍はロシアが全面侵攻を始めた直後に、この唯一の大型艦、フリゲート「ヘーチマン・サハイダーチヌイ」も自沈させた。その結果、ウクライナ海軍は新しいタイプの海軍になった。空軍や陸軍の大きな支援を受けながら、ドローンとミサイルで戦う海軍である。

ドローンとミサイルは効いている。ウクライナ側は昨年後半に襲撃を活発化させ、ロシア側の揚陸艦2隻、潜水艦1隻、コルベット1隻、退役した掃海艇1隻を破壊した。大半は空中発射のミサイルの戦果だった。

この破壊的な対艦作戦の転換点になったのが、昨年12月の水上ドローンによる哨戒艇「タラントゥル」への攻撃である。タラントゥルは、ウクライナ軍の水上ドローンの餌食になった最初のロシア軍艦だった。イワノベツは2隻目だ。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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