中国やウクライナ
中国やウクライナは「サプライチェーンにおける重要なリスクになっている」。戦略コンサルティング会社Ankura(アンクラ)の労働・事業ストラテジストでシニアマネージングディレクターを務めるジョン・フレーゼはEメールでそう述べた。「欧州のパンかご(大穀倉地帯)と言われるウクライナは、ロシアとの戦争による影響が続いていることから、引き続き食料サプライチェーンを乱すことになるだろう」
「一方、中国は、太陽光発電に関係する原材料の世界最大の供給国であり、チップおよびテクノロジーハードウェア全般のハブでもあるが、対外貿易政策を変更している。これは物流に影響し、米国および世界の製造セクターにとって危機的な状況だ」とフレーゼは警告している。
サプライチェーンの混乱に備えるために
「世界中でサプライチェーンの混乱が続いていることから、事業を維持するために、代わりとなるサプライヤーの選択肢の検討を迫られる企業が増えている」。ダン・アンド・ブラッドストリート・インターナショナルのプレジデント、ニーラジ・サハイは、広報担当者から提供された声明のなかでそう述べている。サハイは、各企業が「継続的な事業計画の一環として、サプライチェーンに関連する中断と遅延に備え(中略)サプライチェーンのすべての階層にわたりリスクを特定および監視するリスク評価プランを策定し(中略)、問題を迅速に特定して対応できるように、サプライチェーンをデジタル変革する技術に投資して、リアルタイムのデータインサイトを提供できるようにすること」を勧めている。
目隠し?
サプライチェーンが混乱に陥ったとき、組織が必要とする資材や供給を確保することに後れを取った企業のリーダーは、自社を危険にさらすことになりかねない。また、そうした危機に直面する可能性を否定することは、目隠しをしているも同然であり、企業経営者にとって決して好ましいものではない。
(forbes.com 原文)