「ウクレレの表現の幅を広げるためには、いろいろな楽器から影響を受ける必要があります。中でもギターはテクニックなどがウクレレに通じるところがあるので、吸収しやすい。特にビレリさんはどの曲を聴いても完璧だと思える、僕にとっては最強のジャズギタリストです」
RIOが20歳の時にリリースした初のアルバム「RIO」(2021年12月)も、ウクレレ1本ではなくバンド編成で収録。ジャズギタリストの井上銘をミュージックプロデューサーに迎えて制作した。
「一人で演奏するときは、その場のノリでアレンジを自由に変えたりするんですけど、バンドではそうはいかない。だけど、バンド全員でお互いの個性やアイデアをぶつけ、刺激し合い、ひとつの芸術作品を作りあげるような、自分一人ではできない魅力と刺激があります」
フォーク、カントリーやラテン、フュージョンまで幅広い楽曲が収録されたこのアルバムは、RIOの存在を音楽シーンに知らしめるきっかけにもなった。
ウクレレはハワイアンだけじゃない
現在、様々なコラボライブを企画中のRIO。目標を次のように語る。「自分の“好き”を追求していく過程を通して、たくさんの方とコラボし、吸収していきたい。それと同時にウクレレの魅力や可能性を、ウクレレファンだけじゃなく、多方面の人に伝えられたら」
ウクレレはハワイアンだけでなく、ギターと同じくらいどんなジャンルにも入っていける楽器だ。その魅力を伝えるために、様々なアーティストとのコラボレーションを続けている。
「ゆくゆくは音楽に限らず、アートなどともコラボしてみたい。ウクレレの魅力を世界中の人に知ってもらえるといいな」
ハワイで培ったアロハ・スピリットを胸に、RIOは世界に挑み続ける。