ウクレレプレーヤーとして、ハワイの由緒あるコンテスト「デュークス・ ウクレレ・コンテスト」などで1位を獲得。ダイナースクラブ主催のジャズコンテストでは最年少の13歳で優秀賞に選ばれた。
「ウクレレをピアノのようなメジャーな楽器にしたい」と語るRIOは、ピアノやギターなど他楽器のプレイヤーとも積極的に交流。ジャズをベースにしながらも、ラテン、ファンク、 ロック、ハワイアンなど、ジャンルレスなプレイで魅せる。
世界中のリスナーから注目されるRIOは、なぜウクレレに魅了されたのか。そして、なぜプロを目指したのか。話を聞いた。
ハワイで学んだ「アロハ・スピリット」
「僕も弾けるんだ、って楽しくて」ウクレレとの出合いは、10歳のとき。ハワイで宿泊していたホテルにあった楽器店で、ウクレレの体験レッスンに参加したことがきっかけだ。
「ウクレレってコードを3つ覚えるだけで数千曲弾けるんです。それが楽しくて。ハワイにいる1週間くらいの間、ビーチにも行かずに毎日ウクレレの体験教室に通いました。ほとんどマンツーマンレッスンみたいな感じだったので、先生もいろいろな曲を弾かせてくれました」
あまりに熱中していたので、帰国時には両親にウクレレを買ってもらった。そこから今に至るまで、ウクレレを弾き続けている。
11歳のときには、留学のためハワイに移住。3年間、語学とともにウクレレも学んだ。ウクレレ演奏と一口に言っても様々なジャンルがあるが、RIOは毎日違う先生のもとに通い、ラテン、ファンク、ロック、ハワイアンといった多様なプレイを身に着けた。これが現在のプレイスタイルにも影響を与えている。
もうひとつ、ハワイで学んだのが「アロハ・スピリット」。これは、「常に謙虚な姿勢をもち、人に与えることを大切に」という教えだ。
「ウクレレの先生たちには常々『どんなときでも謙虚でいなさい』と言われました。本当に温かい心を持っている人ばかりだったので、そういう人に出会えた経験は今の自分の軸になっています」
アロハ・ スピリットの体現者として名前を挙げるのが、ウクレレプレイヤーのジェイク・ シマブクロ。「演奏はもちろん、 人としても憧れています」。