宇宙

2024.02.01 17:00

金星と火星が大接近、「スノームーン」と「地球照」が楽しめる 2月の夜空

今月は金星と火星の大接近が見られる(Getty Images)

今月は金星と火星の大接近が見られる(Getty Images)

天候さえ許せば、2024年2月は天体観測ファンにとって理想的な1カ月だ。北半球の屋外は寒いかもしれないが、金星と火星が接近し、オリオン星雲が良い位置にきて満月「スノームーン」が昇るすばらしい天体の光景を見ることができる。

2024年2月の星空観賞のハイライトを以下に紹介する。

1. 暗い空

時期:2月3日~13日
場所:空全体

2月10日の「スノームーン」の新月は「暗い空」の象徴だ。2月3日の下弦の月(真夜中過ぎに昇る)から2月13日の細い三日月までの10日間は、月の光のない星空観賞に理想的な夜になる。

2. 最も若い月

時期:2月12日の日の入り直後
場所:西

今月は、最も若くて最もスリムな三日月を見るチャンスだ。しかし簡単ではない。わずか8%だけ照らされた細い月が、日の入り直後の南西に見えるが、すぐに沈んでしまう。まだ明るい夕暮れの空でこの月を見つけるには、開かれた西の地平線と双眼鏡が必要だ。

3. 「地球照」と木星

時期:2月13日~15日の日の入り直後
場所:南西

この3日間、日の入り直後に南西の空を見よう。晴れていれば、細い月が毎日少しずつ高い位置に見えてくる。三日月の暗い側で「地球照」を見つけよう。太陽の光が地球の氷冠と雲に反射して月面を照らす現象だ。レオナルド・ダ・ヴィンチが発見したことから「ダ・ヴィンチの輝き」とも呼ばれている。

15日には三日月のすぐ上に木星が見える。

4. オリオン大星雲

時期:暗くなったらいつでも
場所:南

暗くなったら南の空でオリオンのベルトを見つけよう。簡単だ! できれば双眼鏡か小型望遠鏡でその下を見ると、ぼんやりとした光の塊であるオリオン大星雲(M42)が見える。生まれたばかりの恒星を育むその星雲は、肉眼でも見ることが可能で側面は特に明るい。約1300光年の彼方にある。

5. プレアデス星団と月が接近

時期:2月17日の日の入り後
場所:南

南の空を見ると、半月の近くに散開星団プレアデス星団(すばる)がある。「七姉妹」あるいは「M45」とも呼ばれている。おうし座の中にあるプレアデス星団は肉眼でも見ることが可能で、7つの明るい恒星、アルキオーネ、アトラス、エレクトラ、マイア、メローペ、タイゲタおよびプレイオネからなる。どの星も1億歳くらいで、他の恒星と比べて非常に若い。7つの星は、星の光に照らされて輝くガスとちりの雲に覆われている。

6. 金星と火星が大接近

時期:2月23日前後
場所:東南東

2月中旬以降、明け方の空で接近している、明るい金星と火星が、23日頃に最も接近する。地球に最も近い2つの惑星が、1度未満まで近づく。この日の前後は、金星と火星を双眼鏡の同一視野の中で見ることができる。

7. 小さな「スノームーン」

時期:月の出は2月24日午後5時過ぎ
場所:東

2024年で2回目、北半球の冬では3回目の満月となる「スノームーン」は「ハングリームーン」や「ストームムーン」とも呼ばれ、2024年の地球から最も遠い満月でもある。このため「スーパームーン」とは逆に、最も小さく見える満月になる。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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