2024年2月の星空観賞のハイライトを以下に紹介する。
1. 暗い空
時期:2月3日~13日場所:空全体
2月10日の「スノームーン」の新月は「暗い空」の象徴だ。2月3日の下弦の月(真夜中過ぎに昇る)から2月13日の細い三日月までの10日間は、月の光のない星空観賞に理想的な夜になる。
2. 最も若い月
時期:2月12日の日の入り直後場所:西
今月は、最も若くて最もスリムな三日月を見るチャンスだ。しかし簡単ではない。わずか8%だけ照らされた細い月が、日の入り直後の南西に見えるが、すぐに沈んでしまう。まだ明るい夕暮れの空でこの月を見つけるには、開かれた西の地平線と双眼鏡が必要だ。
3. 「地球照」と木星
時期:2月13日~15日の日の入り直後場所:南西
この3日間、日の入り直後に南西の空を見よう。晴れていれば、細い月が毎日少しずつ高い位置に見えてくる。三日月の暗い側で「地球照」を見つけよう。太陽の光が地球の氷冠と雲に反射して月面を照らす現象だ。レオナルド・ダ・ヴィンチが発見したことから「ダ・ヴィンチの輝き」とも呼ばれている。
15日には三日月のすぐ上に木星が見える。
4. オリオン大星雲
時期:暗くなったらいつでも場所:南
暗くなったら南の空でオリオンのベルトを見つけよう。簡単だ! できれば双眼鏡か小型望遠鏡でその下を見ると、ぼんやりとした光の塊であるオリオン大星雲(M42)が見える。生まれたばかりの恒星を育むその星雲は、肉眼でも見ることが可能で側面は特に明るい。約1300光年の彼方にある。
5. プレアデス星団と月が接近
時期:2月17日の日の入り後場所:南
南の空を見ると、半月の近くに散開星団プレアデス星団(すばる)がある。「七姉妹」あるいは「M45」とも呼ばれている。おうし座の中にあるプレアデス星団は肉眼でも見ることが可能で、7つの明るい恒星、アルキオーネ、アトラス、エレクトラ、マイア、メローペ、タイゲタおよびプレイオネからなる。どの星も1億歳くらいで、他の恒星と比べて非常に若い。7つの星は、星の光に照らされて輝くガスとちりの雲に覆われている。
6. 金星と火星が大接近
時期:2月23日前後場所:東南東
2月中旬以降、明け方の空で接近している、明るい金星と火星が、23日頃に最も接近する。地球に最も近い2つの惑星が、1度未満まで近づく。この日の前後は、金星と火星を双眼鏡の同一視野の中で見ることができる。
7. 小さな「スノームーン」
時期:月の出は2月24日午後5時過ぎ場所:東
2024年で2回目、北半球の冬では3回目の満月となる「スノームーン」は「ハングリームーン」や「ストームムーン」とも呼ばれ、2024年の地球から最も遠い満月でもある。このため「スーパームーン」とは逆に、最も小さく見える満月になる。
(forbes.com 原文)