東京を拠点にタクシー業を展開するロイヤルリムジングループは、Uber Japanと提携して、自家用車とそのドライバーを活用した運送サービス、いわゆる「タクシー会社によるライドシェア」の導入支援を4月から開始すると発表した。
1月26日、Uber Japanは日本のタクシー会社によるライドシェアへの参画を発表し、全国のタクシー業界との協議を開始したが、ロイヤルリムジングループがいち早く手をあげた形だ。すでにグループ傘下でハイヤー業務を行っている東京のZはUberの配車システムを導入していて、つながりは強い。ロイヤルリムジンはUber Japanの親会社であるUber Technologiesについて「海外で得た豊富な知見や最先端のテクノロジーをはじめ、改良を重ねてきたさまざまな安全対策などにより、多くの地域で高品質なサービスを提供しており、お客様より定評をいただいております」と信頼を寄せている。
ロイヤルリムジンは2008年創業の比較的新しいタクシー会社だが、東京と神戸で活動を広げてきた。
2022年、国土交通省関東運輸局は、東京のタクシー料金を一斉に14パーセント値上げすると公示したことに対して、値上げを拒否したロイヤルリムジンは国から運賃変更の命令と業務許可取り消し処分を受けた。これを不服として東京地方裁判所に訴えを起こした結果、国による運賃改定には「裁量権の逸脱や乱用がある」との判断が下され、ロイヤルリムジンは初乗り420円の営業を今も続けている。
そんな気骨のあるロイヤルリムジンがUberと組んでライドシェアを始めるというのは、かなり期待が持てる。タクシー会社が運営する安心して利用できるライドシェアが、いよいよ現実味を帯びてきた。
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