同日、ロシア側では3両の戦車を含む車両27両の破壊、そして2両の戦車を含む車両17両の損傷または放棄があったという。これはおよそ4対1の比率で、ウクライナの方が有利だ。
ロシア軍の兵士は、容赦なく攻撃を仕かける中で問題を抱えているとわかっている。一方のウクライナ軍は柔軟な機動防御を維持している。あるロシア人の従軍記者は「ウクライナ軍の今年の戦術は我々の装備と人員に最大限の打撃を与え、防御に徹し、次の陣地に退却することだ」とソーシャルメディアに投稿した。この投稿を翻訳したものをユーザーネームwartranslatedがXで紹介した。
ウクライナ軍の旅団が機動防御を続けることができれば「来年までに両軍の装備の数は同じになる」とこの従軍記者は予想している。つまり、ロシアの長期にわたる兵士と装備の上での2対1の優位性は低下する。
注目すべきは、ロシア軍は大砲の弾薬で10対1と圧倒的に優位に立っていながら、ウクライナ軍がロシア軍に大きな損失を与えていることだ。ロシア軍のこの優位性は、米連邦議会下院のロシア寄りの共和党議員らが610億ドル(約9兆円)のウクライナへの軍事支援案の承認を拒んだことによるものだ。
同盟国からの持続的な支援があれば、ウクライナ軍は自軍が受けるよりずっと多くの損失をロシア軍に与え、今年か来年に戦場で勢いを取り戻す環境を整えられる可能性がある。
(forbes.com 原文)