マスクのニューラリンク、被験者の脳にデバイス制御用チップを埋め込む

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イーロン・マスクが率いるあまり知られていない会社ニューラリンクが、マスクのベンチャーが追い求めるSF的未来のピースをまた1つを解き放った。ただ思考するだけでデバイスを制御すること……そして、それを可能にする脳内インプラントだ。

マスクは米国時間1月29日、X(旧ツイッター)上で、新製品の名称を「Telepathy(テレパシー)」だと発表した。

続けてマスクは「携帯電話やコンピュータを制御し、それを通じてほぼあらゆるデバイスをただ思考するだけで操作できる」とツイートした。「スティーヴン・ホーキング博士が、速記者や競売人よりも速くコミュニケーションできたらと想像してみてほしい。それが目標だ」

マスクは、最初の利用者は手足が不自由になった人になるだろうと付け加えている。

この発表は、最初の被験者が同社のインプラント施術を受け、順調に回復していることが米国時間1月28日にXで発表された直後に行われた。

「初期段階だが、有望なニューロンのスパイク検出が行われている」とマスクは付け加えた。

このスタートアップは昨年9月に、脳埋め込みチップの人体実験のボランティアを募集していると発表している。

ニューラリンクは以前、サルの脳にインプラントを施し、チップを介して簡単なビデオゲームを制御しているような能力を示したことがある。

マスクは、運動能力を失った人々の能力を回復させることをしばしば宣伝している一方で、人間が人工知能と歩調を合わせる必要性についてもニューラリンクに取り組む動機として語っている。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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