宇宙

2024.01.31 14:00

わずか97光年先に「水の惑星」発見、地球型惑星探査に画期的な一歩

太陽系外惑星GJ 9827dの想像図。地球から97光年の距離にある赤色矮星GJ 9827を公転している(NASA, ESA, Leah Hustak (STScI), Ralf Crawford (STScI))

半分が水で半分が岩石

あるいは、別の可能性もある。GJ 9827dは、水蒸気を含んだ、水素に富むエンベロープ(水素とヘリウムからなる外層ガス状領域)をいまだに保持している、ミニネプチューン(スーパーアースより大きく、海王星型惑星より小さい系外惑星)の可能性があると考えられる。もう1つの可能性としては、木星の衛星エウロパの気温を高くしたような天体かもしれない。エウロパの氷殻の下には地球の2倍の水が存在している。「GJ 9827dは、半分が水で半分が岩石の惑星かもしれない」とベネッケは指摘する。「小さな岩石質の本体の上部には、大量の水蒸気があるだろう」。もしGJ 9827dに水を豊富に含む大気が残っているとすれば、主星から遠く離れた場所で形成された後に、主星の近くまで移動したに違いない。
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研究チームは最近、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)によるGJ 9827dの観測を実施したため、間もなくさらに多くのことが明らかになる見通しだ。クライドバーグは「この観測データによって何が明らかになるのかをこの目で確認するのがとても待ち遠しい」と話している。「これで水の惑星の問題をきっぱりと解決できればいいのだが」

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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