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2024.01.26 09:30

AIで金融データ管理を自動化するシンガポール企業「Bluesheets」の躍進

彼は、コンテンツ分野での生成AIの利用が拡大する一方で、LLMの業務利用はまだ十分に浸透していないと考えている。ブルーシーツの特徴は「AIを企業の中核に据える能力」であり、顧客が業務の自動化に使用できる点だとシュナイダーは述べている。

競合は時価総額133億ドルのUiPath

一方、ブルーシーツは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と呼ばれる自動化ソリューションを提供する業界大手との競争にも直面しており、この分野の競合他社には、時価総額が133億ドルのルーマニア企業のUiPath(ユーアイパス) や、セールスフォース・ベンチャーズが支援するAutomation Anywhere(オートメーション・エニウェア)などが挙げられる。

さらに、他のスタートアップもAIを使って企業のワークフローのデジタル化と自動化を支援しており、昨年フォーブスの「アジアで注目すべき100社」に選ばれたマニラに本社を置くSprout Solutions(スプラウト・ソリューションズ)は、給与計算の自動化とアナリティクスのツールを提供している。2015年設立の同社は、Cercano Venturesが主導したシリーズBで1070万ドルを調達した。

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスが昨年12月に発表したレポートによると、AI企業に対するプライベート・エクイティとVCからの投資額は、2021年第4四半期のピーク時に135億ドルを記録したが、2023年第3四半期にはグーグルやアマゾン、マイクロソフトらの巨額の投資を除外すると41億1000万ドルにまで落ち込んだ。

しかし、AI分野への資金の流れは2023年には「一貫」しており「この分野への投資意欲は依然として衰えていない」と同レポートの著者は述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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