Web3、NFT、メタバースの報道が減ったワケ

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Web3、NFT、メタバースという言葉が昨年の初めごろにはメディアでしきりに取り上げられていた印象があるが、どうもこのところ元気がない。NFTを利用した農作物の直販システムや、渋谷の街を再現したメタバースでのハロウィンパーティーなど確実に発展を続けているが、あまり話題にならないのはどうしてだろう。
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ウェブニュースを追跡して自動分析を行うPR効果測定ツール「Qlipper」(クリッパー)を提供するトドオナダは、2023年のWeb3、NFT、メタバースに関するウェブニュースの推移調査を行った。それによると、NFTとメタバースは3月、Web3は3〜6月が記事数のピークで、その後は数が減り、停滞が続いている。

各企業の取り組みを宣伝する広報資料の見出しにこれらの言葉が含まれた件数も、同様に3月がピークで、その後は減少して停滞。また、Qlipperの独自技術で算出した仮想PV(ページビュー:記事が開かれた回数)も同様の傾向を示した。PVはこれらの記事への関心度を表している。

トドオナダによれば、2月、3月は、携帯電話会社やゲームの大手企業がWeb3とメタバースに積極的に取り組んでいた時期だという。日産がメタバースでの自動車販売の実証実験を発表したのもこのころだ。

しかし、同時期にMetaがNFT事業の縮小を発表し、ディズニーがメタバース部門を解散するなどのネガティブなニュースで、人々のこれらへの関心が冷めてしまったようだ。運悪くこの時期にChatGPTが話題をさらってしまった。その後は生成AI関連の記事が元気になる。

生成AIは衝撃的であり、すぐに使えて誰もが利便性を感じられるのと反対に、NFTはなんともわかりづらく、暗号資産と聞くまだどこか胡散臭い印象がある。Web3はまだまだ夢の話といった感じで、次々とそれらが事業や生活に密着した画期的な利便性を示してくれなければ、気持ちが遠のいてしまうのはたしかだ。だが、これらの技術がメインストリームになる時代はきっと来る。温かく見守ろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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