ネットフリックスが過去最高の年間売上高「5兆円」、株価急騰

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エンタメ業界の巨人ネットフリックスは、1月23日に発表した第4四半期決算で2023年に過去最高の業績を達成したことを明らかにし、変化の激しいストリーミング業界で支配的ポジションを確立したことを見せつけた。

ネットフリックスの12月31日までの四半期の売上高は88億ドルと、市場予想の87億ドルを上回った。2023年通年の売上高は337億ドル(約4兆9900億円)、純利益は54億ドル(約8000億円)とともに創業以来の最高額を記録している。

同社の記録的な業績は、パスワード共有の制限がもたらしたユーザー数の伸びに後押しされた。2023年のユーザー純増数は、2020年以降で最高の3000万人近くを記録した。さらに、第4四半期のユーザー純増数の1310万人は、アナリスト予想の870万人を軽々と上回った。

ネットフリックスの株価は、予想以上の加入者数増加のサプライズを受けて時間外取引で6%以上急騰し、2022年初頭以来の高値となる約525ドルを記録した。

それでも、同社の株価は2021年から22年にかけての暴落からは完全には立ち直っておらず、過去18カ月で2倍以上に上昇した後でも、21年11月につけた史上最高値の692ドルを25%近く下回っている。

ネットフリックスの昨年第4四半期の加入者数の伸びは、コロナ禍初期の外出制限で需要が急増した2020年第1四半期以降で最高を記録した。同社によれば、米国とカナダにおける有料会員数は、両国の総人口の5分の1以上にあたる8010万人に達している。また、世界の加入者総数は2億6000万人とされている。

「ネットフリックスがストリーミング戦争に勝利したことは、ますます明白になりつつある」と、ジェシカ・ライフ・エーリッヒ率いるバンク・オブ・アメリカのアナリストは先週の顧客向けメモで述べていた。

ネットフリックスの記録的な2023年の業績は、同社がサービス開始以来で初の会員数減少に襲われた悲惨な2022年に続くものだ。しかし、ストリーミング業界全体が苦境に直面する中で、ネットフリックスは2022年にユーザー数の伸びを利益につなげた数少ない一社となった。

そのため、ネットフリックスの株価のピーク時からの下落幅は、競合の下落幅をはるかに下回っている。ディズニーやHBOの親会社のワーナー・ブラザース・ディスカバリー、パラマウント・グローバルの株価は、いずれも2021年のピーク時から50%以上下落している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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