明治大学は、マーケティングリサーチ企業クロス・マーケティングと共同でラベルレス・ペットボトルの消費者価値に関する調査を実施した。「ラベルレス・プラスチックボトルは、ラベルありの場合よりも消費者は魅力を感じる」という仮説を実証するのが目的だ。
消費者は「価格に見合った最大の価値を得たい」と考えて購入を決めるため、「消費者価値」を無視したものは受け入れられにくいと研究チームは言う。たとえば紙ストローは、脱プラスティックという大きな意義のある取り組みだが、唇にくっつくとか水でふやけるとか、どうも評判が悪く普及しない。環境配慮と消費者価値が両立しない、よい例だ。
![口の大きさやボトルの形状など、条件を揃えるためのデザイン。](https://images.forbesjapan.com/media/article/68722/images/editor/39a809e70d8594daed9c8da533045349eb89bb63.png?w=1200)
ひとつには、素材が減り製造コストが下がるので、消費者の価格面の負担が増えないこと。もうひとつは、ラベルの有無で飲みやすさは変わらないこと。そして、消費者もラベルは環境に悪いと認識しているので、ラベルがない商品は環境に配慮していることが一目でわかることだ。
つまり、特別に何かを犠牲にしたりせず、ごく気軽に環境対策に貢献でき、貢献を実感できてうれしい、ということだろう。資源回収のときにあのラベルを剥がすのが大変だと感じている人はけっこういるはず。ラベルレスはウケるに違いない。
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