キャリア

2024.02.01 15:00

充実した生のために自ら「自分が主人公の人生」という物語を綴るセルフオーサーシップ

自分自身の人生の物語を書き綴る方法

セルフオーサーシップのマインドセットを育むための戦略を以下に示そう。

・内省:個人の価値観、信念、原則について内省する時間を取る。自分にとって何が最も重要なのか、なぜ重要なのかを考え、それを決断の指針にする。

・前提を疑う:外部から得た知識や社会規範を疑う。自分の思い込みに疑問を投げかけ、代替的な視点を考慮し、より批判的で独立したマインドセットを育む。

・個人としての責任を受け入れる:自分の決定に対する責任を認め、受け入れることで、挫折を成長の機会として活用する。2023年の研究では、自分自身を人生の物語の主人公として見ることを学ぶと、人生の意味をより強く感じられるようになることがわかった。したがって、個人的な目標を定義する際は、それらが本当に自分の価値観や目指す人生と一致しているかを評価しよう。小さな決断から始めて徐々に大きな決断を下せるように、自分自身を信じる練習をするのだ。

・多様な経験を積む:さまざまな経験を積んで視野を広げる。異なる文化や考え方、生き方に触れることで、自分自身や世界に対する理解が深まる。変化や不確実性を自己発見の機会として受け入れよう。

・支援ネットワークを築く:依存するのではなく、自主性と自己成長を促してくれるメンターや友人を周囲に持つようにする。メンタルヘルスの専門家と協力し、個人の物語をエンパワーメントすることで再構築する「ナラティブセラピー」などの治療アプローチも検討してみよう。

・個人の情熱を探求する:本当に関心を持ち、触発される活動や追求に取り組み、真の自分とのつながりを深める。
 
セルフオーサーシップの獲得は、しばしば一生涯にわたるプロセスであり、人によって当てはまる戦略も異なる。内省を怠らず、そのプロセスを忍耐強く続け、途中の進歩を祝福しよう。

人を喜ばせようとする行動は、多くの場合、学習された行動であったり、単なる対処のためのメカニズムだったりする。だがこれは、自身の欠点や不足を意味するものではない。他人に頼り、協力することは、自然でしばしば不可欠な行動だが、個人の主体性や基本的なニーズを損なわないように、バランスを取ることが重要だ。セルフオーサーシップを受け入れることで、外部からの承認を絶えず求める制約から解放されるだけでなく、真実性と自己発見に基づくより充実した生き方へと進むことができる。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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