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2024.01.22

Apple Vision Proを米国以外のユーザーが購入する際の7つの難題

Apple Vision Pro(C)Apple

アップルは先に同社初のゴーグル型端末「Apple Vision Pro」を2月2日に発売するとアナウンスしたが、この製品は現在、米国限定の発売となっている。海外の在住者がVision Proを購入する場合、どのような問題に直面することになるのだろう。

アップルは、予約注文ページのFAQセクションでいくつかの詳細を伝えている。この記事では米国外に住む人が、知っておくべき7つのポイントを解説しておこう。

1. 度付きレンズの入手

アップルは、視力が十分でない人のためにZeiss(ツァイス)の「光学インサートリーダー(度付きレンズ)」を99ドルで提供している。しかし、処方箋の発行には別途149ドルが追加で必要で、ツァイスは「米国の眼科専門家が書いた処方箋」しか受け付けておらず、発送先も米国の住所のみとなっている。このことは、かなり多くの海外在住者にとって大きな問題になりそうだ。

2. コンテンツの不足

一部のアプリや機能、コンテンツは、ライセンスの問題で米国外では利用できないものがある。

3. 言語サポート

Vision Proは、言語とタイピングに関して米国英語のみをサポートしている。これは、イギリス英語を話す人にとってはいら立たしいことであり、他の言語を母語とする人にはさらに大きな問題となる。

4. Siriの言語対応

同様に、音声アシスタントのSiriとディクテーションもアメリカ英語のみのサポートとなる。

5. 購入の問題

このデバイスに対応するApple MusicとApple TVアプリの購入には、地域を米国に設定したApple IDが必要になる模様だ。Apple IDの作成そのものは簡単だが、米国の住所が必要で、考えなければならないことがもう1つ増えることになる。

6. App Storeの問題

Vision Proに対応するvisionOSのソフトウェアをApp Storeで入手するためには、地域を米国に設定したApple IDが必要になる。繰り返しになるが、これは克服できない問題ではないが、海外在住者がスムーズにそれを入手することは難しい。

7. サポートの問題

最後に、アップルのVision Proのサポートは米国でのみ利用可能とされている。

上記のような事情を考慮すると、米国以外に住む人は、Vision Proがその国で正式にリリースされるまで待つ方が賢明だと言えそうだ。英国では今年発売される予定で、他の国もそれに続くかもしれない。しかし、一部の人は誘惑に負けてアーリーアダプターとなることを目指し、海外からの購入ががかなり増えることも予測できる。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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