2つの情報源がThe Informationに話したところによると、アップルはiPhone 16向けの物理的なシャッターボタンを新たに開発している。このボタンについては、過去数カ月に何度かリークされているが、同誌はこのボタンが次期iPhoneでどのように機能するのか、その詳細を新たに報じている。
まず、ボタンは噂されていたような静電容量方式の表面を採用したものではなく、接触と圧力を検知できる機械式ボタンとなるだろう。これによるユーザーは、軽く押してピントを合わせる、強く押して動画を撮影する、さらには左右にスワイプしてズームイン/アウトするといった操作が可能になる。
新しいボタンは、iPhone 16シリーズ全般に搭載される見込みだ。本体の右側面、電源ボタンのすぐ下に配置され、ランドスケープモード(横向きの表示)で撮影する際に使いやすくなっている。アップルはこれがiPhone 16の主要な差別化要因とセールスポイントになると確信しているという。アップルは以前からAndroidに対して動画撮影で優位性を保ってきたため、どのようなものであれ、それを強化する機能は、差を広げる要因になる。
昔風とも言える物理ボタンにアップルが正面から取り組んでいるという意味で、これは興味深いニュースだ。サムスンとグーグルは、日常的な写真撮影に生成AI機能を組み込む努力に焦点を当て大きな成功を収めている。アップルが今年のiPhoneにサムスンとグーグルと同様にAI機能を搭載することは間違いないと私は思っている。しかし、同社が撮影体験の最も基本的な部分の改善にも研究開発費を注ぎ込んでいることに頼もしさを感じる。
専用のシャッターボタンが撮影体験を改善することは、ソニーのXperiaにおけるいくつかの機種で示されている。iPhone 15はすでに多機能なアクションボタンを備えており、iPhoneのデザインに介入するような物理的で目に見える入力方法の追加をアップルが考えていることは興味深い。
他のメーカーは新たな入力方法の追加にそれぞれ異なるアプローチを取っている。サムスンの最新機種であるGalaxy S24は精密なタッチのためのスタイラスを備えており、プロカメラモードで設定を微調整するのに役立ちそうだ。HTCのU12+は、すべての機械式ボタンを感圧式ボタンに置き換えた。グーグルのPixel 2(HTCが製造している)は、本体の周囲すべてが「アクティブエッジ」になっていて、握ることでGoogleアシスタントを呼び出すことができた。
(forbes.com 原文)