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2024.01.30

世界トップクラスの「ホリスティックエデュケーション」を! 英国の名門ボーディングスクールが岩手県の安比高原に開校した理由

英国で「ザ・ナイン」と呼ばれる名門パブリックスクール9校の1つであり、伝統的なフルボーディングスクール(全寮制学校)でもあるハロウスクール。2022年、その姉妹校として「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」が開校した。450年以上の歴史を誇る名門校が日本で実践する教育とは。


日本に開校した「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以下、ハロウ安比校)」の校長補佐兼エンリッチメント・プログラム主任に話を聞いた。

あのチャーチルを生んだ名門校

―まずは、英国におけるハロウスクールの歴史から教えてください。

デイビッド・フィッツジェラルド(写真。以下、デイビッド):ハロウスクールの設立者は、地元の名士であり、フィランソロピスト(利他的活動・奉仕的活動を実践する人)でもあったジョン・ライオンです。エリザベス1世から設立勅許状を授与され、1572年に開校しています。以来、450年以上にわたって、ロンドン郊外のハロウ・オン・ザ・ヒルという穏やかな丘の上で「ホリスティックエデュケーション(全人教育)」を行ってきました。
デイビッド・フィッツジェラルド ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン 校長補佐兼エンリッチメント・プログラム主任

デイビッド・フィッツジェラルド ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン 校長補佐兼エンリッチメント・プログラム主任

―そのハロウスクールの教育は、これまでに多くの偉人を輩出していますね。

デイビッド:英国の首相を務めたウィンストン・チャーチルやインドの初代首相ジャワハルラール・ネルー、ノーベル物理学賞を受賞したジョン・ウィリアム・ストラット、19世紀の英国を代表する詩人として作品が読み継がれているジョージ・ゴードン・バイロンなど、著名な出身者の名前や功績を挙げていくと、とても時間がかかります(笑)。

これまでの長い歴史と実績によって、英国では「世界のあらゆる分野において活躍できるリーダーを育成する学校」というハロウスクールのイメージは強固なものになっていると思います。

―そうした評価は英国のみならず、世界中に響きわたっています。

デイビッド:そのため、ハロウ安比校には世界中の熱意ある家庭から生徒が集まっているのです。11歳から18歳まで(日本の小学6年生から高校3年生まで)の生徒を教育しています。
ロンドンの郊外にある英国ハロウスクールを手本とした安比校。

ロンドンの郊外にある英国ハロウスクールを手本とした安比校。

―日本のハロウ安比校においても大事にしている教育理念を教えてください。

デイビッド:私たちの理念は、「Educational Excellence for Life and Leadership」という言葉に集約されます。人生とは、学びであり、学びによって高められたリーダーシップを通じて世界に貢献し、自らの人生を開拓し導くことであり、自分自身の豊かさや幸福のためのものでもある―。そのような考え方のもと、勉学のみならず、さまざまな学びの機会を創出して子どもたちの全人格的成長を支援するのがハロウスクールの教育機関としての基盤であり、伝統的なスタイルです。

―さまざまな学びの機会とは、どのようなものを指しているのでしょうか。

デイビッド:例えば、自然と親しむスポーツ、音楽やダンス、演劇といった芸術活動、地域における社会貢献活動などです。

自然に恵まれた日本のなかでも有数の環境が広がっている岩手県八幡平市の安比高原にハロウスクールを開校したのは、「世界でもトップクラスの施設およびカリキュラム」と「世界的に見ても有数といえる自然環境」の融合が期待できるからです。スキーやゴルフ、マウンテンバイクなど、生徒はグリーンシーズンからホワイトシーズンまでの四季を通じて、さまざまなスポーツを体験することができます。

また、ハイキングやキャンプといった野外活動によっても自然や他者と協調しながら問題の本質を見極め、解決し、何かを成し遂げる方法およびリーダーシップスキルについて学んでいくことになります。アカデミックな知識のみならず、私たちが「エンリッチメント・プログラム」と呼んでいる教育課程で得られる学びによっても、生徒たちの人生が豊かなものになっていくのです。

これこそが、ハロウスクールの「ホリスティックエデュケーション(全人教育)」と言えます。英国ハロウスクールでは450年の歴史において「勇気」「名誉」「謙虚」「友情」という4つの価値観を大切にしてきました。

全人教育により、これらの価値観が現代においても具現化されているのです。教育のコンテンツや教授法は時代とともに変化しますが本質的な部分は変わりません。そうした普遍的なことは、450年もリーダーを輩出してきた学校だからこそわかることです。どんなに世界の景色が変化しても人としてブレない指針をもっていれば、それはきっと人生を切り開いていくための大切な財産となるはずです。
自然のなかで生徒たちの人格を育む「エンリッチメント・プログラム」。

自然のなかで生徒たちの人格を育む「エンリッチメント・プログラム」。

リーダーが有するべき6つの力とは

―ハロウスクールの全人教育によって身につけることができるリーダーシップとは、
どのようなものでしょうか。

デイビッド:ハロウ安比校では6つのリーダーシップのスキルを大切にしています。

それは「貢献力:他者のニーズを考え、コミュニティのために自ら責任をもって行動する力」「共感力:他者に対して寛容、敬意、配慮をもって接し、人の助けとなるように思いやりをもって知識を活用する力」「協働力:仲間と協力し、他者の意見を尊重し、効果的なコミュニケーションをとりながら同じ目標に向かって取り組む力」「創造力:仲間と協力して革新的かつ創造性豊かなアイデアを生み出し、積極的に問題解決に取り組む力」「決意力:未知なるものに立ち向かい、成功と失敗から学び、困難に直面しても諦めずに挑戦し続ける力」「判断力:物事を多面的に受け入れ、その善悪や解決法が公平かどうかをきちんと判断する力」の6つです。

ハロウ安比校では週2回、6つの力を含む、リーダーシップスキルがどのように伸びているかを確たる証拠に基づいて自身で記録していく振り返りとフィードバックを行います。

その積み重ねにより、生徒には段階的に称号が与えられます。優秀な生徒には制服に付けるピンや特別なネクタイが贈られ、リーダーシップのレベルは可視化されています。そうしたカリキュラムにより、生徒たちは自身の人生をリードし、周囲をもリードする人材へと育っていくのです。

―ハロウスクールの全人教育において全寮制の生活環境がもつ意味や意義とは、どのようなものになるのでしょうか。

デイビッド:現在、ハロウ安比校には4つのハウス(男子寮が2、女子寮が2)があります。それぞれに全学年が入居し、上級生が下級生の面倒をみることにより、家族のような絆が築かれ、全生徒がハウスにおいても多くのことを学んでいきます。スポーツや芸術のハウス対抗コンペが頻繁に行われることによっても、生徒たちの絆や能力は深化します。ハウスで学んだ自立と自律の精神、そして友情は一生ものとなるでしょう。
4つの寮それぞれに全学年の生徒が入居し共同生活を行うことで、深い絆が育まれる。

4つの寮それぞれに全学年の生徒が入居し共同生活を行うことで、深い絆が育まれる。



安比高原の自然のなかに建設された「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」。2024年1月現在の敷地面積は約9万㎡に及ぶ。

安比高原の自然のなかに建設された「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」。2024年1月現在の敷地面積は約9万㎡に及ぶ。


ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン
https://www.harrowappi.jp/ja/

ハロウ安比校 オンライン学校説明会
https://hubs.la/Q02ddZbd0


デイビッド・フィッツジェラルド◎スポーツ科学の学士号を取得後、スポーツ・ウェールズに就職。学校向けのスポーツやアウトドア活動など幅広いプログラムの開発に携わる。その経験が、全人教育に強い関心をもつ契機に。その後、カーディフ大学で体育学のPGCE(Postgraduate Certificate in Education)を修了し、スイスのエイグロンカレッジを含むいくつかの学校で研修を受け、教員資格を取得。英国の寮のある学校にて経験を積み、名門ミラノ・インターナショナル・スクールの寮のプログラム立ち上げ責任者を務めた後、現職。

Promoted by ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン | text by Kiyoto Kuniryo | photographs by Shuji Goto | edited by Akio Takashiro

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