今回のプロジェクトは、単に月面へ着陸するだけでなく、よりピンポイントで着陸を実現すること。これまでは数キロ単位で着陸地点の誤差が生じていたが、将来的にはよりピンポイントでの着陸が必要なことから、誤差を100メートル以内に収めることを目標誌している。さらに、着陸しやすい平坦ではなく、大きい岩石などの障害物を避けつつ、斜面でも着陸できるよう、片方の脚が接地したあと、他方の脚が接地するようにして衝撃を和らげるようにする二段階着陸方式を採用。高精度を要するこうした技術が成功すれば、将来の夜惑星探査に貢献できると考えている。
着陸が成功した暁には、月の形成と進化の謎を解く鍵を手に入れるべく、岩盤の組成を調べる。具体的には、月周回衛星「かぐや」により、月表面にマントル由来と考えられる物質が露出している場所を発見。今回着陸する地点は、こうしたマントル由来のクレーター付近で、マントル物質と考えられる「カンラン石」を含んだものではと予測。「マルチバンド分光カメラ」を搭載しており、カンラン石の組成を調査する。
この模様はYouTubeで1月19日23時から開始し、サブ管制室の様子と記者会見の模様を配信する。降下開始したら約20分で着陸する予定。世紀の瞬間を祈りながら生で見よう。
【SLIM月着陸ライブ配信】
— 小型月着陸実証機SLIM (@SLIM_JAXA) January 19, 2024
いよいよ小型月着陸実証機 #SLIM は1/20未明にかけて世界初の月面ピンポイント着陸を行います!
1/19 23:00~ こちら↓のyoutubeリンクからライブ配信を視聴できます.是非応援よろしくお願いします!🌙#JAXA #SLIM月着陸ライブhttps://t.co/DKifeFd7rK
出典:JAXA「ムーンスナイパー」より