対象とするのは、主に、海外進出や海外VCからの出資を目指す創業まもないシード期からシリーズAのスタートアップ。1社1億円から3億円で30社に投資を行うという。
新ファンドには、マネージングパートナーとして楽天の米国本社で新規事業やスタートアップ投資を担当した山本航平を、パートナーとして米国でユニコーン企業となったソーシャルゲーム会社ジンガ創業者のジャスティン・ウォルドロンを、アドバイザーとしてソフトバンク・ビジョン・ファンドで参謀長としてCEOの補佐などを担う佐々木陽介らを招き入れた。
本田は、個人のエンジェルファンド「KSK Angel Fund」でも200社以上のスタートアップに投資をしているが、より日本での投資規模を拡大していく狙いだ。
「日本人として、日本のスタートアップエコシステムに危機感を抱いています。上場がゴールになっている現実があり、大きな挑戦をしている起業家がいないというのが問題。ファウンダーの意識改革にもコミットして、起業家と“共闘”しながら世界に通用するスタートアップを生み出していけるかどうかが、この新ファンドでのチャレンジ」
本田は2018年にウィル・スミスと設立した「Dreamers Fund」で米国でのスタートアップ投資にも注力してきた。投資先の9社が時価総額10億ドルを超えるユニコーン企業に、2社が100億ドル超のデカコーン企業に成長した。KSK Angel Fundでは3社がIPO、7社がM&Aをするなど実績を挙げている。2022年には、米国の著名人を共同投資パートナーとしてスタートアップ投資を行う「X&」を立ち上げた。