ゲームサブスク利用は頭打ちの様相 Game PassとPS Plusの展望はいかに?

サブスクモデルから影響を受けないサービスについても考えるべきだろう。PCゲームオンラインストアのSteam(スチーム)は、これまで以上に多くのユーザーを抱えており、人々がゲームをプレイする主な場となるハブとしての地位を維持している。『Starfield』はPC向けの「Game Pass」でもリリースされたが、それでもSteamで多くの人が購入した。また、任天堂のオンラインサービス「Nintendo Switch Online」は、新作ゲームを発売初日で配信するモデルといは程遠いが、それでも多くの点で競合を圧倒して市場をリードしている。

サブスクリプション普及の伸び悩みは、マイクロソフトとそのゲームパスの野心に最も影響するだろうが、他にもエレクトロニック・アーツ(EA)やUbisoft(ユービーアイソフト)もサブスクリプションサービスをある程度追求している。一方、テイクツーが傘下ロックスターの開発する『Grand Theft Auto VI』(GTA6)でサブスクモデルを採用することは決してないだろう。GTA6は通常形態で販売すれば数十億ドル(数千億円)を売り上げることは確実であり、その利益を手放す意味はない。

サブスクが伸び悩んでいることは、個人的には驚きではない。PSやXboxの所有者で「PS Plus」や「Game Pass」を利用したい人は、すでにそうしていることだろう。今や伸びしろが多く残されているとは思えない。この状況が続いた場合、ゲーム業界全体の戦略にどのような影響を与えるのかに注目したい。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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