同社は、ゲーム業界の重鎮レスリー・ベンジーズが創業。ベンジーズは過去に、ロックスター・ノースで『グランド・セフト・オート(GTA)V』や『レッド・デッド・リデンプション』、『L.A.ノワール』、『マンハント』の主任デザイナーとプロデューサーを務めた。Build A Rocket Boyには2022年、同じくゲーム界の重鎮であるミック・ホッキングとマレー・パンネルが入社。同社の社員数はその時点で約400人に増えていた。
ベンジーズの10年以上ぶりの新作となる『Everywhere』は、発売が何度か延期されたが、昨年12月にはクローズドαテストが行われており、間もなくPC向けに発売される予定だ。Build A Rocket Boyは、今回調達した資金を元手に、『Everywhere』に加え、AAAゲームシリーズの『MindsEye』と、ユーザー生成コンテンツ(UGC)デザインツール『Arcadia』を発売する。
シリーズDラウンドは、米投資会社レッドバード・キャピタル・パートナーズが主導。同社はACミラン、フェンウェイ・スポーツ・グループ、アルピーヌF1チームなど、メディア・エンターテインメント、スポーツ、体験型消費者エコシステムの分野で86億ドル(約1兆3000億円)の資産を運用している。
今回のラウンドには、既存および新規の投資家が参加。ギャラクシー・インタラクティブ、ネットイース・ゲームズ、エンデバー、アライメント・グロース、ウッドライン・パートナーズLP、GTAMパートナーズなどが出資した。レッドバード・キャピタルのパートナーであるジュリア・ウィットリンが、Build A Rocket Boyの取締役に就任する。
ベンジーズは資金調達にあたり、次のようにコメントしている。「Everywhere、MindsEyeそしてArcadiaの革新的なUGCデザインツール立ち上げのために、レッドバードなどの投資家と提携できることをうれしく思う。レッドバードが持つエンターテインメント・メディアプラットフォームを成功させるための知見は非常に貴重であり、完璧なパートナーとなる」
「私がBuild A Rocket Boyを立ち上げたのは、自分が愛する物語をプレイヤーと共有し続け、創造と共有の場を提供するためだ。私たちは、ゲーム作りがプレイヤーの手に委ねられる未来を信じ、私たちとともにこのビジョンを形作るためのツールをプレイヤーに提供する」
レッドバード・キャピタルのベンチャー・新興成長部門を率いるウィットリンは「新たなジャンルを確立するゲーム開発企業とエンターテインメントプラットフォームを構築するレスリーらBuild A Rocket Boyの才能あふれるチームと提携し、その取り組みを支援できることをうれしく思う」と述べている。
(forbes.com 原文)