世界一高い車を独自調査!
超高額なプレミアムカーの価格を、編集部では2種類のランキングにまとめました。各ランキングでは、“高い車”の定義を以下のように設定しています。1.販売価格が高い車
2.オークションなどでの取引額が高い車
1のランキングでは、メーカーの新車販売価格が高い車をTOP10形式でまとめています。2のランキングでは、オークションでの取引額が高い車を中心にして、中古の状態で取引された車をカウントダウン形式でまとめました。
なお、ランキングの基準となる日本円価格および取引額は、販売・取引当時の円相場にもとづいて計算しています。また、ランキングはMOBY編集部独自のものであり、他メディアのものとは異なる場合があります。
販売価格が高い車ランキングTOP10
この項目では、販売価格の高かった車種で上位10車種をピックアップしました。第10位:ブガッティ ヴェイロン ソレイユ ドゥ ミニュイ
イタリアで栄えていた「伝説のスポーツカーメーカー」が源流となっている「ブガッティ」。2005年、日本の「東京モーターショー」で登場した2ドアスポーツカーが「ヴェイロン」です。通常のクーペボディに加え、オープンカーバージョンに「グランスポーツ」がラインナップしていました。
そのグランスポーツをわずか1台限定で生産したモデルが「ソレイユ ドゥ ミニュイ」です。
ソレイユ ドゥ ミニュイにだけ設けられた特徴は、ボディカラーとインテリアカラーの2つです。
特殊な光沢加工が施されたブラックブルーメタリックとアルミパネルが組み合わされたツートンボディカラーを採用。加えて、オレンジレザーのインテリアを取り入れたことで、“月と太陽”の反比例した印象を表しています。
推定の販売価格は約2億円。日本全体の推定生涯年収とほぼ同じ程度と、「伝説のスポーツカーメーカー」が起源だからこそ実現できる価格です。
推定販売価格
推定販売価格:約2億円
第9位:ケーニックセグ アゲーラ One:1
1994年、“世界最高のスーパースポーツカー”を誕生させるべく設立されたスウェーデンのハイパーカーメーカー「ケーニックセグ」。2014年に登場したのが「アゲーラ One:1」です。
2010年、スイス・ジュネーブで開催された「ジュネーブモーターショー」にて発表されたスポーツカー「アゲーラ」をベースに、2014年から2015年まで合計7台を生産。
注目すべきは一般公道を走行できる車両で屈指のハイパワーを実現した点です。車両重量と最高出力の“パワーウエイトレシオ”は1:1を実現し、“公道を走れるF1カー”と例えてよいほどのハイパフォーマンスカーとなりました。
販売価格は推定で約2億7000万円。最高のパフォーマンスを秘めたスーパーカーを、世界の大富豪が購入して楽しめる可能性があったのです。
推定販売価格
推定販売価格:約2億7000万円
第8位:ブガッティ ヴェイロン スーパースポーツ
ブガッティ ヴェイロンのバリエーションの1つである「スーパースポーツ」。
スーパースポーツは、ノーマル仕様よりも大幅なパフォーマンスアップを遂げた“エボリューションモデル”です。エンジンパワーをノーマル仕様の1001馬力から1200馬力へ、最大トルクを127.5kgmから153kgmまで向上しています。
強度を高めたスプリングやスタビライザー、レーシングカー用のダンパーを取り入れたことで高出力エンジンにも耐えられるパッケージです。
推定の販売価格は日本円で約2億8900万円とされています。
推定販売価格
推定販売価格:約2億8900万円
第7位:Wモーターズ ライカン ハイパースポーツ
アラブ初の新鋭スーパーカーメーカーである「Wモーターズ」。2013年の「カタールモーターショー」で発表されたのが「ライカン ハイパースポーツ」です。780馬力を誇る3800㏄水平対向6気筒ツインターボエンジンに後輪駆動方式、カーボン製ボディというパッケージで最高速度395km/hをマークした、スーパーカーならぬ“ハイパーカー”です。
販売価格は当時の推定で約3億4000万円であり、合計で7台が世に送り出された貴重なモデルとなりました。
推定販売価格
推定販売価格:約3億4000万円
アラブ初の新鋭スーパーカーメーカーである「Wモーターズ」。2013年の「カタールモーターショー」で発表されたのが「ライカン ハイパースポーツ」です。
780馬力を誇る3,800㏄水平対向6気筒ツインターボエンジンに後輪駆動方式、カーボン製ボディというパッケージで最高速度395km/hをマークした、スーパーカーならぬ“ハイパーカー”です。
販売価格は当時の推定で約3億4000万円であり、合計で7台が世に送り出された貴重なモデルとなりました。
推定販売価格
推定販売価格:約3億4000万円
第6位:ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター
イタリアを代表するスーパーカーメーカーの1つである「ランボルギーニ」が2013年に登場させたのが「ヴェネーノ」。そのオープンロードスターモデルが「ヴェネーノ ロードスター」です。ヴェネーノに採用されている技術を元に、カーボンファイバーなど軽量化を図った専用のオープンボディを装着。750馬力を誇るV型12気筒ガソリンエンジンなどと組み合わさって、最高速度355km/hをマークした車種です。
累計で9台が生産され、推定価格は約4億4000万円と高価なスポーツカーとなっていました。
推定販売価格
推定販売価格:約4億4000万円
第5位:ブガッティ シロン スーパースポーツ300+
世界最高速記録を樹立したブガッティのスーパーカー「シロン」。2019年に登場した「スーパースポーツ300+」は、30台の限定生産で販売されていた特別仕様です。
ノーマル仕様より車体の全長が250mmロング化されたのに加え、カーボンファイバーボディ、推定1600馬力のパワーを誇る8000ccのW型16気筒ターボチャージャーエンジンなどポテンシャルの高さが特徴です。
推定の販売価格は約4億8700万円とされています。
推定販売価格
推定販売価格:約4億8700万円
第4位:フェラーリ ラ・フェラーリ アペルタ
イタリアを代表するスポーツカーメーカー「フェラーリ」。初めてハイブリッド技術を取り入れたスポーツカー「ラ・フェラーリ」のオープンモデルとして「ラ・フェラーリ アペルタ」は、オークションでも新車販売価格の倍額で落札されたスーパーカーとして知られています。6262ccのV型12気筒NA(自然吸気)ガソリンエンジンに、ハイブリッドシステムが組み合わさってシステム全体では963馬力を実現しています。環境性能だけでなく、スーパーカーならではのパフォーマンスを秘めた1台です。
2016年に発表された当時の推定販売価格は約4億5000万円。のちに行われたRMサザビーズ開催のオークションでは約10億7700万円の値が付けられて落札されたという伝説も持ち合わせています。
推定販売価格
推定販売価格:約4億5000万円
第3位:ブガッティ ディーヴォ
ブガッティ シロンのパワーアップモデルで誕生したのが「ディーヴォ」です。2020年から2021年の間に限定40台が購入したオーナーのもとへデリバリーされたというハイパーカー。
ベースとなったシロンと比べて、新たなデザインの空力パーツが装着されるなど大幅な見直しを行いパフォーマンスが向上。
8000ccのW型16気筒ターボチャージャーエンジンは、最大出力1500馬力を得ており、一般公道で走行できる車種としては異次元のパワーを秘めています。
推定の販売価格は約6億2600万円とされていました。フランスの工房にて1台ずつハンドメイドで組み立てられていたことからも、その存在価値の高さが伺えるでしょう。
推定販売価格
推定販売価格:約6億2600万円
第2位:ロールス・ロイス スウェプテイル
イギリスの高級車メーカー「ロールス・ロイス」が1台限定で作り上げたスペシャルモデルが「スウェプテイル」です。他のロールス・ロイス車種と同じく王室が乗っていそうな雰囲気をもちながら、2ドアクーペのスタイリングに仕上がっているのが特徴。角張っているフロントマスクと、丸みを帯びたリアデザインが反比例した印象を演出しています。
推定の販売価格は約14億円。億の単位が2桁まで引き上げられているのをみると、世界に1台しか存在しない車の希少価値性が理解できるでしょう。
推定販売価格
推定販売価格:約14億円
第1位:ブガッティ ラ・ヴォワチュール・ノワール
2019年の「ジュネーブモーターショー」で登場、ブガッティのブランド誕生110周年を記念したモデルが「ラ・ヴォワチュール・ノワール」です。1930年代に合計でわずか4台が製造された「タイプ57 SCアトランティック・クーペ」をモチーフに、“世界で最も美しい車”と称されたモデルを現代に復活させたことで話題となりました。
スーパーカー「シロン」をベースに、ワンオフモデルとして生産されています。1500馬力を誇る8000㏄W型16気筒エンジンに加えて、流麗なボディデザインと大幅な軽量化、最適なシャシーセッティングが施されている究極のハイパーカーです。
推定の販売価格は約14億5000万円とされており、世界に1台しか存在しない車を誰が購入・所有したのかは明らかにされていません。
推定販売価格
推定販売価格:約14億5000万円
取引額が高い車ランキングTOP10
この項目では、オークションでの取引額が高かった車種で上位10車種をピックアップしました。第10位:アストンマーティン DP215 GTコンペティション(1963年式)
イギリスの高級車メーカー「アストンマーティン」のスポーツプロトタイプカーが「DP215 GTコンペティション」です。DP215 GTコンペティションは1963年に登場した世界に僅か1台のモデルであり、DB4GT→DP212→DP214と引き継がれてきたプロトタイプマシンのエボリューションモデル的立場に位置しています。
1963年のル・マン24時間耐久レースに出場後、テスト走行中のアクシデントで廃車に。しかし、愛好家がレストア作業を行い復活させたという経緯があります。
2018年に行われた「RMサザビーズ・モントレー・オークション」では、2145万5000ドルの落札額で取引されたのが話題となりました。
取引価格
取引価格:2145万5000ドル(2018年8月:「RMサザビーズ・モントレー・オークション」)
第9位:ジャガー Dタイプ(1955年式)
イギリスを本拠とし、高級車メーカーとして定着している「ジャガー」。1950年代に生産されていたレーシングタイプの車種が「Dタイプ」です。長いボンネットと直列6気筒エンジンの搭載、オープンタイプのボディが特徴。ル・マン24時間レースに参戦した車両でもあり、生産台数は68台しかないため、希少価値の高いモデルです。
2016年、RMサザビーズのオークションで取引された際、記録した価格は2,178万ドルでした。取引された車両は過去にレーシングチームが所有しており、1956年にはル・マン24時間に出場するなど活躍していたとのことです。
取引価格
取引価格:2178万ドル(2016年8月「RMサザビーズ」)
第8位:デューセンバーグ SSJ(1935年式)
1910年代から1930年代までアメリカに存在した高級車メーカー「デューセンバーグ」。「モデルJ」と呼ばれる車種の“ショートホイールベース&スピードスター”タイプが「SSJ」です。俳優のクラーク・ケーブルとゲイリー・クーパーの2人が所有し、世界でわずか2台しか存在していなかったことで知られています。
当時ではレーシングカーで使われるようなレベルの直列8気筒6700ccエンジンを搭載。最高速度は210km/hをオーバーしていたとのこと。
2018年8月に行われた「グッディング・ペブルビーチ・オークション」で、“カニンガム・コレクション”で保管されていた車両が2200万ドルの取引額で落札されたのが話題となりました。
取引価格
取引価格:2200万ドル(2018年8月:「グッディング・ペブルビーチ・オークション」)
第7位:アストンマーティン DBR1(1956年式)
アストンマーティンの歴史で希少価値の高い1台となっているのが「DBR1」です。レース参戦のため開発された車両であり、合計で5台が生産されています。5台のうち4台はアストンマーティンのファクトリーチームが使用して、1956年よりル・マン24時間耐久レースへ参戦。1958年と1959年と、ル・マン24時間で総合優勝を遂げた実績があります。
2017年8月に実施された「RMサザビーズ」のオークションで、イギリスの自動車メーカーで記録した落札額では新記録となる2255万ドルをマークしたのが話題となりました。
取引価格
取引価格:2255万ドル(2017年8月「RMサザビーズ」)
第6位:フェラーリ 275GTB/C スペチアーレ(1964年式)
フェラーリの車両は、現代で販売されているモデルだけでなく、オールドモデルでもオークションで高値取引されています。「275GTB/C スペチアーレ」は1964年の「パリモーターショー」にて初公開されたスポーツカーです。1気筒あたりの排気量と“グラン・ツーリスモ・ベルリネッタ”の略称からとった車名からは、レーシングタイプの車種ではなく公道での走りを楽しめる車であるのが伝わってきます。
2014年8月に行われた「RMオークション」にて、1964年式の車両が2640万ドルにて落札されたのが話題となりました。
取引価格
取引価格:2640万ドル(2014年8月「RMオークション」)
第5位:フェラーリ 275GTB/4S NARTスパイダー(1967年式)
フェラーリが1960年代中盤から後半まで生産していたロードスポーツカー「275」。そのシリーズでも、希少価値が高いのが「275GTB/4S NART スパイダー」です。1967年から1968年までの間で10台が生産されたのみで、うち9台がアメリカへ渡っていたとのこと。
ロングノーズと、V型12気筒DOHCの自然吸気エンジンが特徴で、270km/h近い最高速度を実現できたという、1960年代生産のスポーツカーでは屈指の性能を誇ります。
2013年8月に行われたRMオークションで、エディ・スミスSr氏が所有していた1967年式の車両が2750万ドルの取引額で落札されました。
取引価格
取引価格:2750万ドル(2013年8月「RMオークション」)
第4位:フェラーリ 290MM(1956年式)
フェラーリ「290MM」は、レースに参戦するなど活躍したスポーツプロトタイプカーです。
「860モンツァ」をベースに、V型12気筒SOHCエンジン「ティーポ136」を搭載。当時のトップドライバーたちにより「世界スポーツカー選手権」へ参戦していました。
2015年12月にRMザビーズのオークションへ出品された車両は、「ブエノスアイレス1000km」で総合3位を獲得した実績があります。その車両の取引額は2,805万ドルとなり、落札されたのが話題となりました。
取引価格
取引価格:2805万ドル(2015年12月「RMザビーズ」)
第3位:メルセデス・ベンツ W196(1954年式)
ドイツの大手自動車メーカーで定着している「メルセデス・ベンツ」。F1グランプリに初めて参戦したときの車両が「W196」です。グランプリレースには15回出走し10勝を挙げる活躍で、1954年と1955年に世界王者となった実績があります。
2013年7月に行われた「ボナムス」オークションで、伝説のアルゼンチン人ドライバー、ファン・マヌエル・ファンジオ氏が操り、2度のレースを制した車両が出品されました。落札時の取引価格は2960万ドルをマークしています。
取引価格
取引価格:2960万ドル(2013年7月「ポナムス」)
第2位:フェラーリ 335S(1957年式)
フェラーリ「335S」は、“スカリエッティ”の別名をもつレーシングカーです。1957年に登場し、「ミッレミリア」やル・マン24時間耐久レースなどで活躍。ル・マンでは平均速度が200km/h近いペースで走行し、最速ラップをマークした実績をもちます。2016年8月に行われた「アートキュリアル」にて、1957年式のシャシー「0674」が出品されました。3573万510ドルの取引金額で落札されています。
取引価格
取引価格:3573万510ドル(2016年8月「アートキュリアル」)
第1位:フェラーリ 250GTO(1962年式)
「フェラーリ 250GTO」は、1962年に登場したレーシングカーです。トゥール・ド・フランスやタルガ・フローリオ、ル・マン24時間レースなどで優勝を飾った実績を誇ります。
V型12気筒エンジンを搭載し、最高速度は280km/hというポテンシャルを実現。そのような性能を持ちつつも、当時のフェラーリでは珍しいフロントボンネット内にエンジンを収めていたのが特徴に挙げられます。
2018年8月に行われたRMザビーズのオークションにて250GTOが1台出品されました。4840万ドルの取引額で落札されています。
また、2018年6月には、個人売買で250GTOが取引された際の取引額が話題となりました。英国基準で5200万ポンド、日本円でおよそ76億円にて取引が進められたのだそうです。
取引価格
取引価格:4840万5000ドル(2018年8月「RMザビーズ」)
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