スペイン・バルセロナを拠点とする同社は、再生可能エネルギー分野の企業向けに、AIとビッグデータを利用してパフォーマンスやワークフローを自動化し、信頼性を確保するソフトを開発している。
今回のシードラウンドは、気候変動テクノロジー分野のベンチャーキャピタル(VC)であるContrarian VenturesとHeadlineが主導し、DOMO.VCやEDP Venturesが参加した。
デルフォスによると、同社のソフトは10GW以上の再生可能エネルギーの発電施設をモニタリングしており、発電量を3~5%向上させる一方で、運転効率を改善し、部品交換のコストを30%削減する。
同社のエネルギー業界向けのSaaS製品は、発電量が低下する前にネットワークの問題を特定し、大規模なダウンタイムを引き起こす前にコンポーネントの不具合を特定することができる。これは、生産不足が大きな投資損失につながる可能性のある、太陽光発電のような遠隔地の施設にとって特に重要という。
「グリーンエネルギーへの移行を完全に可能にするためには、電力のサプライチェーンの中心となる再生可能エネルギーが、可能な限り効率的で信頼できるものでなければならない。当社のテクノロジーは、生産施設をより効率的に運営し、ネットゼロへの移行を支援しようとする投資家にとってより魅力的なものにするために設計されている」と、デルフォスのギリェルミ・ストゥダルチ(Guilherme Studart)最高経営責任者(CEO)は述べている。
デルフォスは、以前はブラジルに本社を置いていたが、欧州市場に注力するために現在はバルセロナに本社を移している。
今回のシードラウンドの調達資金は、欧州での事業拡大と、バルセロナを含む欧州各地での人材雇用に使用される。デルフォスは、電力会社やメンテナンスプロバイダー、再生可能エネルギー資産の所有者をターゲットにソフトウエアを提供していく。
Contrarian Venturesのマネージングパートナーで、今回の調達を主導したRokas Peciulaitisは「再生可能エネルギーのインフラの投資家は、効率性と安定性を求めており、ダウンタイムなしに稼働し続けるシステムを求めている。デルフォスの予測管理プラットフォームは、これらの資産の回復力を確保するための重要なソフトウエアだ」と述べている。
(forbes.com 原文)