アップルはSeries 9およびUltra 2を含むパルスオキシメーター機能(血液中の酸素濃度を測定する方法)を内蔵していないApple Watchを販売できるとアップルを特許侵害で訴えているカリフォルニア拠点の企業であるMasimo Corp.が15日に裁判所提出書類で述べた。
決定は12日に米税関・国境警備局の執行部によってなされたが、15日にMasimo側弁護士、ジョセフ・R・リが米国控訴裁判所に提出した書類で、設計変更されたモデルは当初の決定の対象から除外されるとアップルが告げられたことを裁判所に伝えるまで、一般には公開されなかった。
リは提出書類の中で、特許侵害裁判の核心である血中酸素濃度検出技術を含まない限り、アップルがApple Watchを輸入することに政府は異存がないことを述べた。
フォーブスはアップルとMasimoにコメントを求めたが、ただちに返答は得られなかった。
国際貿易委員会が税関・国境警備局の決定に反対した場合、決定は覆される可能性がある。
昨年10月国際貿易委員会は、アップルが医療技術メーカーであるMasimoの特許を侵害したとする裁定を下し、パルスオキシメーター機能を有するApple Watchの輸入と販売を禁止する命令を出した。バイデン政権がこの裁定の発効を認めるかどうかを決めるまでには60日間の猶予があった。しかしアップルは決定に先立ち、Apple WatchのSeries 9およびUltra 2の販売を停止した。
12月26日に米国通商代表部は、決定を覆さず発効を認めると語り、その同じ日にアップルは異議を申し立てた。翌日、米国の控訴裁判所は、当該機能を有するApple Watchの販売が許されなければ「自社の評判と信用は回復不能な損害を受け続ける」とアップルが主張したことを受け、Series 9とUltra 2の販売を認める決定を下した。
(forbes.com 原文)