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2015.07.18 08:00

長期休暇で「ゆっくり休む」ための11カ条

Kaspars Grinvalds/BICSTOCK

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有給休暇は社員の当然の権利のはずなのに、なぜそれを存分に活用することができないのだろう? 求人情報サイト「グラスドア」の調査によると、アメリカでは25%の社員しか有給休暇を取っておらず、その半分以上が休暇中も仕事をしているという。

日々の忙しさを考えると、なかなか長期休暇の取得に踏み切れないのは理解できる。だが、管理職であれ平社員であれ、休息して活力を取り戻す時間は大切だ。

では、後ろめたさを感じずにすっきりと長期休暇に旅立つにはどうすればいいのか?
タイムマネジメントに関する著書を多く持つローラ・ヴァンダーカムは「自分がいない間の仕事を、誰に任せるのかをはっきりさせることが重要だ」と述べている。
「休暇中に対処しなければならない事柄のリストを作りましょう。リストは短いほうがいいです。無理のない範囲にとどめましょう」

休暇中は誰からも連絡がないのが理想だと多くの人が考えるが、「多少のコミュニケーションは保ったほうがいい」と話すのは労務コンサルタントのジュリー・モーガンだ。「事前に上司と取り決めをしておけばいいんです。15分程度の電話や緊急時の対応についての申し合わせは休暇を台無しにしたりしません」

メールを休暇中にチェックするか否かも問題だ。
「届いたメールにざっと目を通し、重要度を判断するくらいはしてもいいかもしれません。家族より早く起きて30分だけメールに目を通す朝があってもいいでしょう。ただし、メールを見ることでいらいらしたり、家族が不機嫌になったりするようならやめておいたほうがいいでしょう」とヴァンダーカムは言う。

以下に、長期休暇をとるために心がけておきたいことをまとめた。

1.いつ休むか計画を立てる
長期休暇をとるのにはタイミングが重要だ。何か大きなプロジェクトがスタートする直前に居なくなるのは望ましくない。いつ休むかを決めたら上司や同僚に相談しよう。

2.同僚に留守中のサポートを依頼する
留守を守ってくれる人を確保する。重要な会議の記録をとり、迅速な対応を要する事柄に対応してくれる人が必要だ。

3.留守にすることをみんなに伝える
一緒に仕事をしているメンバー全員に出かけることを告げ、大事なクライアントには、自分の代わりを務める人物を知らせよう。チームの仲間とは仕事の進捗状況を共有しておこう。

4.上司に休暇が迫っていることを知らせる
上司があなたが居ないことに驚いたり、その間の態勢を作る準備を忘れたりしないよう、休暇が近づいてきていることを、メールなどでリマインドしよう。

5.休暇中の基本ルールを決める
メールはたまにしかチェックしないなど休暇中のルールを決め、それを上司に伝える。ただし、曖昧さを残しておくこと。休み中にメールや電話をチェックする義務はないのだから、自分を縛るような厳密なルールにはしないこと。

6.整理整頓をする
出発する前に机を整理整頓し、未処理のメールがあれば対応しよう。やり残した仕事にはケリをつけて、上司には休暇中のことについて念を押す。

7.休暇中は仕事のことを考えない
休暇に入ったら、睡眠不足を解消したり本を読んだり、友達や家族と過ごすことに専念する。休暇中に十分リラックスすることが、仕事の活力を生むのだ。

8.コミュニケーションを限定する
出先でも連絡がつくようにノートパソコンを持参し、メールのチェックやビデオ会議への参加をするべきか迷う人も多い。だがそれではリラックスできない。どうしても連絡をとる必要があるのなら、時間を限定してコミュニケーションをとろう。

9.日常から離れる努力をする
普段会えない人と会うことや、珍しい体験をすることで、活力を取り戻すことができる。すっかり仕事から離れることで、斬新なアイデアが見つかったりもするのだ。

10.復帰初日は無理をしない
仕事に戻った最初の1日か2日はあまり無理をしないこと。初日の午前中は同僚や上司に「自分はまだ居ないものだと思って下さい」と告げる。その時間はメールのチェックや留守中の状況を把握することに費やす。

11.留守中の情報は積極的に把握する
休暇中に何が起きていたのかを自分から動いて把握しよう。会議の詳細、報告事項など、知っておくべき情報はきちんと押さえよう。同僚とのランチには積極的に出かけよう。

文=キャサリン・ディル(Forbes)/ 編集=速水由美

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