起業家

2024.01.20 13:30

日本の起業家ランキング 2024〈みずほ〉賞


サステナビリティ部門で選出したenechainは、誰もがあらゆるエネルギーの価値をフェアに取引できる世界を目指し、エネルギーヘッジを行う日本最大のマーケットプレイスを運営しています。

世界第4位の電力総需要量を有する日本では2016年、電力小売り自由化により、携帯会社など2000を超える事業者が参入し、およそ25兆円の小売り、9兆円の卸売り市場が誕生しました。需要家の電力購入における選択肢が増え競争環境が生まれた一方で、卸売り市場では電力価格の大きなボラティリティに左右され、逆ザヤによる小売り・発電事業者の破綻事例も発現しています。

このような市場において、同社は19年以降、すでに業界大手企業の大宗と取引し、たった4年で1兆円以上のGMVへ急拡大させてきました。社会インフラとして顧客の要求水準も高く広範であり、ミスが許されない難易度の高い領域でありながら、国内で類を見ない規模へ成長させ、垂直統合型のBtoBプラットフォームとして強力な競争優位性を構築している点は目を見張ります。

これはまさに、15年間以上もの業界経験を誇るオピニオンリーダーとしての野澤遼代表取締役社長の専門性・リーダーシップもさることながら、ボードメンバーの有する高いビジネス感度、最先端の技術レベル、そして「性善説経営」がもたらすポジティブな組織カルチャーによるものでしょう。今後、エネルギー市場のさらなる発展を支えるインフラ企業として、広範なビジネス領域でますます活躍されることを期待しています。

サステナビリティ部門


enechain 野澤 遼 代表取締役社長

設立|2019年7月
資本金|9億3500万円(資本準備金含む)
従業員数|140人
事業内容|日本最大のエネルギー取引所の運営者として、「Building energy markets coloring your life」というミッションを掲げ、卸電力や環境価値の取引機会を提供している。主力の卸電力は、日本最大の電力会社であるJERAの卸売りを一括で引き受けるなど、出来高は累計1兆円を超え、国全体のエネルギー価格の変動による影響の最小化や経済の安定化に貢献。至近では環境価値の取り扱いも始め、脱炭素社会の実現にも貢献している。


〈みずほ〉は今後も両社のような、課題先進国の日本をアップデートし、次代を担うリーディング・カンパニーのビジネスパートナーとして、ともに日本の経済・社会の発展に貢献していきます。


大櫃直人 みずほ銀行 常務執行役員 リテール・事業法人部門 副部門長
おおひつ・なおと
◎1988年現みずほ銀行入行。本部法人営業、営業店長などを経て、2016年イノベーション企業支援部長、18年執行役員、22年より現任。年間1000社(1日平均4,5社)以上の経営者と面談し、企業の成長支援をライフワークとして、日本の将来産業の育成に日々挑戦している。

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年1月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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