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2024.01.15 09:00

CES 2024で注目を集めた「AI PC」、パソコン業界の次なる変曲点

安井克至
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この2年間、パソコンの需要は減少している。各パソコンベンダーが新しい機能やサイズのマシンを提供しようと懸命に努力した一方で、PCの需要は低迷したのだ。この落ち込みは、企業が在宅勤務者に切替えPC需要が大幅に増加した2020年と2021年の新型コロナ時代とは対照的だ。

CESの開幕前夜、インテルはデル、レノボ、HP、マイクロソフトのトップを集め、「AI PC」の時代をリードする歴史的なスタートとなる会議を開催した。この会合は、やがてはインテルとそのパートナーたちがAI PCの時代を牽引した画期的な出発点として振り返られることだろう。AMDとクアルコムは今回の会議には出席しなかったが、両者もAI PCに使用する新しい強力なPC用プロセッサを発表する予定だ。

AI PCを牽引する主要プロセッサーは、インテルのCore UltraAMDのRyzen AIクアルコムのSnapdragon X Eliteとなる。AIは一般的に、テック界に活力を与え始めている。IT、大企業、中堅企業、そして零細企業でさえ、競争に打ち勝つためにはAIが必要だ。また、クリエイターやゲーマーはすでにその仕事やエンターテインメントにAIを活用している。

実際、AIはハイテク関連のアプリやサービスに組み込まれていくだろう。しかし、AIを可能な限り効果的なものにするには、CPU、GPU、NPUの各レベルで真の強力さが要求される。現在はその強力な計算パワーは大規模なバックエンドシステムから提供されていて、プロンプトや質問に対するAIの回答を生成するために大規模な言語モデルを学習するスーパーコンピューティングエンジンが使われている。

しかし、これらのコンピュータに電力を供給するには莫大なエネルギーと高いコストがかかる。エヌビディア、AMD、インテル、その他のハイエンドプロセッサーは、ChatGPT、グーグルのBard、マイクロソフトのCopilot、その他の同様なAIアプリやサービスのような生成AIエンジンを駆動するスーパーコンピューティングのバックエンドに使用されている。

この高性能プロセッサへの需要は、パーソナルコンピュータ業界に新たなクラスのプロセッサの開発を促し、これによりパーソナルコンピュータ自体でのAIトレーニングや処理が可能になっている。
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翻訳=酒匂寛

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