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2024.01.17 07:15

GPSデータの解析で路線バスの利用客が増加

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都会でも本数が減少傾向にある路線バスは、少しでも利便性を高めようと、スマホでバスの現在位置がわかるサービスなどを提供している。それを使えば、バス停での待ち時間を減らして、時間が有効に使えるというわけだ。それに対して兵庫県の神姫バスは、GPSデータと機械学習でバスのダイヤを見直した。ダイヤに人が合わせるのではなく、人にダイヤを合わせる発想の転換で、利用者を増やすことに成功した。

神姫バスは、「新神戸駅・三宮駅~ポートアイランド・神戸空港線」や「神戸駅~ポートアイランド線」の一部の運行系統で、GPSを使って人の移動(人流)を計測。それにもとづいて便数やダイヤを調整し、2023年4月1日から利用状況のモニタリングを行った。バスに乗る人の増減と、空港や駅といったエリア拠点の利用者の増減を比較するというものだ。

それにより、ピーク時間が想定より早いこと、ポートアイランド内の各エリアの事業所から帰宅する人のピーク時間がエリアごとに違うことが判明した。そこで、エリアごとの時間帯別のバス停の停車便数、駅から離れた事業所の密集地域への路線延伸などの大幅な見直しを行った。

その結果、ダイヤを見直した路線では、コロナ禍だった2022年と2023年の人流増加率を上回る利用者数を記録した。また、夕方から夜にかけての人流が1.1倍になる神戸医療産業都市から神戸駅の路線では、利用者数は1.3〜1.5倍に増えた。

GPSによる人流の測定は、AIベンチャーLocationMind(ロケーションマインド)の機械学習技術が使われている。神姫バスとLocationMindは今後、この測定方法を洗練させて、バス事業者向けのソリューションを具体化するということだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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