また、カンファレンスでは、複数の言語の同時通訳を提供できる。音声を受信できる人数に制限はなく、最大100m先まで音声を届けられる。CESで行われたデモンストレーションでは音声の遅延はごくわずかで、映像と音声がズレるという問題がないことが示された。
この技術は、聴覚に障害がある人にも大きなメリットを与える。例えば空港では、特定のフライトやゲートに合わせて放送アナウンスを提供することができる。つまり、乗客は自分のフライトの情報を、ターミナル内の騒音や他のアナウンスに邪魔されずに聞き取ることができる。
また、Auracastを通じたアナウンスは、旅行者が聴いている他の音声ソースに割り込むことも可能とされており、利用者が常に空港の音声フィードに接続している必要は無いという。
すでに複数のメーカーがAuracastに対応したトランスミッターやスピーカー、イヤホンなどを発表している。例えばJBLは、今回のCESでXtreme 4やClip 5、Go 4などの製品のAuracastサポートを発表した。
この技術の真価が問われるのは、アップルやサムスンといった主要なメーカーからのサポートが得られるかどうかだろう。しかし、携帯電話自体がAuracastに対応していなくても、対応しているヘッドフォンを接続すればブロードキャストを受信することができる。
(forbes.com 原文)