北米

2024.01.11

米国人の84%が「ChatGPTの医療アドバイスは正しい」と回答

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人々の健康管理に人工知能(AI)がもたらす価値については、医師や医療関係者からさまざまな意見が出ているが、すでに多くの人が自己診断や、医師による診断内容を理解するためにChatGPTを利用している。米国の成人2000人を対象に行った最新の調査によると、52%の人がChatGPTなどのAIツールに自分の症状を伝えたことがあるという。また、その大多数は「ChatGPTの診断が正しかった」と回答している。

「回答者の52%が、ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)による診断を得るために自身の症状を伝え、そのうち81%がLLMから診断を受けたと答えている。さらにそのうちの84%は、ChatGPTの診断が医師による診断と一致したと述べている」と、調査を実施したUserTestingは述べている。

さらに、米国人は、他の諸国の人と比べてAIを信頼する傾向が強いことも判明した。英国人のほぼ半数と、オーストラリア人の3分の1が、健康に関するタスクにおいて「AIを信用しない」と回答したのに対し、米国人で同意見の人の割合6%に過ぎなかった。診察の予約や薬局とのやり取りといった単純作業であればAIに任せたいと考える人は多いが、米国人の53%は「AIが推奨する治療計画を信用する」と回答している。

米国では2600万人が健康保険に加入しておらず、加入していても医療サービスの自己負担金が高額で予約も取りにくい。こうした理由から、米国人が新たなヘルスケアソリューションを求めていることは理解できる。また、米国の地方や都心部では、保険加入の有無に関わらず、地元に根差した便利な医療機関が存在しないケースが多い。

「米国では医療へのアクセスが乏しい地域が拡大しており、社会の高齢化が進むにつれ、必要な規模の医療を提供するために、AIが医療サービスに組み込まれていくだろう」とUserTestingでリサーチ戦略の責任者を務めるリヤ・ホーガンは話す。

しかし、本当に具合が悪いときは、人間の医師による診察を受けるべきだろう。また、血液検査など、一般向けのウェアラブルの医療技術では発見できない病気に対する検査も必要だ。

つまり、最良の選択肢は、医師とAIが協力することかもしれない。「医師と患者は、健康管理においてAIをどのように活用できるかいっしょに考える必要がある。人々が適切で高品質な指導を受けられるようにするための適切なガードレールの設定や、患者を医師につなげる方法を検討しなければならない」とホーガンは指摘する。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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