ヘイト殺到のゲームキャラ、『ラスアス2』アビー役の女優ついに決定

安井克至

Hamara / Shutterstock.com

人気ゲームを原作とした米テレビ局HBOのドラマ『THE LAST OF US』(ザ・ラスト・オブ・アス)の次期シーズンで、主要キャラクターの「アビー」を演じる女優が、ついに発表された。アビーは、今後2シーズンにわたり前面に描かれる可能性がある重要なキャラクターだ。

アビー役には、数週間前からうわさされていた通り、ケイトリン・デヴァーが抜擢された。アビーは、原作ゲームの続編である『The Last of Us Part II』が発売されるや否や、激しい論争を巻き起こしたキャラクターで、今でも多数のゲーマーの批判の的となっている。デヴァーは残念ながら、そうした反発を覚悟する必要がある。

デヴァーは、映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』で知名度を上げた女優。その後の『誰も助けてくれない』などの映画や、『アンビリーバブル たった1つの真実』『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』などのドラマでも、卓越した演技力を発揮した。また、ゲーム『The Last of Us』開発元のNaughty Dog(ノーティードッグ)と関わりがあったことも、配役をめぐるうわさに信ぴょう性を与えていた。

デヴァーはノーティードッグの過去作『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』で、主人公ネイサン・ドレイクの娘キャシーの声優を務めていた(このため、新作ゲームにも出演するかもしれないといううわさが流れた)。さらには、実写ドラマ『THE LAST OF US』でのキャスト決定前の台本読みで、主人公のエリー役を暫定的に務めていた。

デヴァーは当初、ゲームのキャラクターと容姿がよく似ているというだけの理由で、エリー役を演じ得る女優として頻繁に取り沙汰されていたが、この役には代わりにベラ・ラムジーが起用された。しかし、デヴァーの顔立ちや演技力を考えれば、アビー役をこなせることは疑いない。

ただし、アビーはその筋骨隆々さが重要な要素となるため、身長157cmでボディービルダー体型でもないデヴァーは肉体改造を求められる可能性もある。ラムジーは、シーズン2でより筋肉質になるエリーを演じるためにトレーニングに励む姿が公開されており、おそらくデヴァーも何らかのトレーニングを行うことになるだろう。だがゲームのアビーと同じ量の筋肉をつけるのだとしたら、驚きだ。

ドラマの共同脚本家クレイグ・メイジンは、ゲーム2作目はボリュームが大きいため、ドラマの第2シーズンではそのストーリーの半分しか描けないと明言しており、デヴァーは今後少なくとも2シーズンにわたりアビー役を演じることになる。詳細はネタバレになるため言及しないが、アビーはゲーム2作目の大部分でプレイアブルキャラクターであるため、デヴァーの役どころは非常に重要となる。

アビーのキャラクターをめぐっては、一部の輩から、その外見やゲーム内でとる行動についてのヘイトが噴出するという残念な状況となっている。特に、ある一つの行動が批判の種となっているのだが……それが何かは、みなさんもいずれ知ることとなるだろう。悲しいことに、こうしたヘイトはこれを機に再燃すると思われる。

ともあれ、デヴァーはアビーにふさわしいキャスティングだと思うし、この役をどう演じるのかが楽しみだ。シーズン2の他のキャスティング発表も近いと思う。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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