アバクロは年末にかけても好調を維持し、年末商戦の売上が予想を上回ったとして第4四半期と通年の売上高および営業利益の見通しを上方修正した。
同社は2023年度第4四半期の売上高の前年同期からの伸び率を、以前の「10%台前半」から「10%台後半」に上方修正。通期の売上高は、これまで予想していた12〜14%を上回る14〜15%の成長を見込んでいる。
また、第4四半期の営業利益の伸びもこれまで予想していた12〜14%から15%程度に上方修正し、通期見通しも10%から11%程度に引き上げた。
戦略が成果を上げ続けていることから、同社の株価は1月8日の取引開始早々に約5%上昇した。
品揃え見直しが奏効
アバクロのフラン・ホロウィッツ最高経営責任者(CEO)は「2023年度第1~3四半期と同様に、魅力的な品揃えとマーケティングに顧客はよく反応し、第4四半期と通期の売上高と営業利益の見通しを引き上げることができた」と説明した。「2023年度通期の業績見通しが上方修正されたことで、2025年の財務目標を前倒しで達成できると考えている。重要なことに、ブランドや人材、運営モデルへの変革を起こす数年にわたる投資により、2023年度は持続可能で収益性の高い売上成長を達成できそうだ」とホロウィッツはいう。
同社によると、傘下ブランドのアバクロンビーとホリスターはいずれも堅調に売上を伸ばし、アバクロが成長を牽引。アバクロのウィメンズ部門は第4四半期としては過去最高の売上高となる見込みで、メンズ部門の成長も加速している。
ホロウィッツはさらに「ホリスターではウィメンズ部門が牽引し、第4四半期の売上は前年同期を上回る見込みだ。収益性のある成長トレンドを継続しており、商品・在庫管理の改善により、第4四半期の売上総利益率も大幅に拡大すると見込んでいる」と説明した。
今回の業績についてホロウィッツは「戦略が功を奏しており、顧客が当社傘下のブランドに興味を持ち、買い物をし、愛用するようになっている」ことを示しているとの見方を示した。