・最後に、現在のPS5世代は、独占タイトルをめぐる状況が少し奇妙である点を指摘したい。『Horizon Forbidden West』や『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』のような大作の多くは、PS4でも発売された。すでに1億1700万台が売れたPS4の所有者を反故にしたくなかったのだろう。PS5専用の大作ゲームは数えるほどしかなく、その中でも最大のタイトルが昨年の『Marvel's Spider-Man 2』だ。今年はというと、めぼしいタイトルは『FINAL FANTASY VII REBIRTH』くらいと、若干寂しい状況になりそうだ。今後、新たなタイトルが発表されるかもしれないが、少なくとも現時点では、PS5から大きな恩恵を得られると感じられるゲームはほとんどない。
私は、ロックスター・ゲームスが近く発売予定の超期待作『Grand Theft Auto VI』(GTA6)が「PS5 Pro」への買い替えを促す最大の要因となるかもしれないと、本気で考えている。ロックスターがよっぽどのヘマをしない限り、GTA6は史上最大級のヒットゲームになることは確定しており、多くのプレイヤーが、この一世代に一度のタイトルを初めてプレイするために最高のハードを求めることは容易に想像できる(私もその1人だ)。Xboxの性能強化モデルが出ず、PC版ソフトも少なくとも1年は発売されないとすれば、最高のハードは「PS5 Pro」だ。ただし、GTA6の発売は2025年の予定で、それより遅れる可能性もある。
今は「PS5 Pro」の公式発表を待つ段階だが、その時期は近づいている。だがソニーは今回、Proモデルの存在価値をもっとうまくアピールする必要があるかもしれない。
(forbes.com 原文)